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ソロギターでのDAW活用のすゝめ①~はじめに~

〇ソロギターというニッチな音楽ジャンル

アコースティックギターによるソロギターという音楽ジャンルは、基本的にアコギ1本での演奏。初期こそプレイヤー層は結構な割合でおじさん限定でしたが、最近では若手のプロの台頭やビジュアル良しな奏法もあってか、若手が参加していてプレイ人口も年々増加しています。

今や誰もがYouTubeを利用する時代。検索ワード「ソロギター」や「フィンガースタイルギター」を入力し検索すれば数多の動画が出てきます。アマチュアの投稿動画に注目すると、映像や録音にめちゃくちゃ拘っている方いれば、スマホのカメラで撮った動画をそのままアップしている方も。実に色々。ただ、ここで思うのは、

適当に録音をしてしまうのはとても勿体ないという事です。もちろんスピード感も大事なSNS等では、簡易なスマホからの投稿も良い面はあります。

ですが、恐らくソロギターをやる人の多くは、自分のアコギの綺麗な音を聴いてもらいたい!自分の演奏の雰囲気を感じて欲しい!という想いを少なからず抱えているのではないでしょうか?

◯今までよりワンランク上の録音

良い音というはの人によって違いますから、"より手間をかけた自分の録音" をお勧めします。

手間をかけた分、自分の演奏がきっとより良く聴こえます。そして、腕前もきっと上達します。自分のミスタッチや強弱といったの演奏の表現力も明確にわかる様になりますから。また、自己満足の世界ではありますが、拘った作品は後から自分で見返しても浸れるものです笑

このシリーズ、最終的にはタイトル通り「DAW」を中心に推ししていくのですが、今回は導入という事で軽いDAWの説明と、ソロギターというジャンルでDAWを使用する事のメリットを書いていきます。使ってる人多くても、書いている人がほぼいないんですよね…

〇「DAW」

DAWというのは、PCソフトの1種です。「DAW 」とは「Digital Audio Workstation」の略です。このDAWは「DTM(=Desktop Music)」と呼ばれるPCで音楽を作製する際に使用するソフトです。様々な楽器のMIDIという音声データが内蔵されていて、それを使えば、あら不思議!誰でも作曲できちゃいます。というアレです。ググれば至る所で記載がありますから、気になったらググってみてください。有名ところはCubaseやLogic、Studio Oneあたり。

下の画像は普段愛用している無料のDAW「Cakewalk by BandLab」。元々は有料のsonarというDAWでした。

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上記のはあくまでも一般的なDAWの使い方です。ソロギターでは録音や音声編集をメインでこのDAWを上手く使っていきましょう。DAWを使うにはオーディオインターフェース(AIF)があると非常に便利。今回は詳しい説明は省きますが、簡単に言えば "マイクやギターのPUなどをPCに接続しDAWで録音するのに便利な機器" です。このAIFがツイキャス等の配信をやる時にもめちゃ便利な時があります。ですが、それはまた次回以降に。

ざっくりとDAWはPCの録音ソフトの事で、ギターの録音にはAIFを通して使うんだなくらいの理解でオッケーです。たぶん。

〇DAWをソロギターで使うメリット

はい!やっと来ました!笑 これが書きたかった...個人的に感じるメリットですが簡単に挙げていきます。

① エフェクトの調整が録音後に何度でも可能

とにかくこれに尽きます。DAWを使うとアコギの音を録音した後にリバーブ等のエフェクトを何回でも気が済むまで調整可能です。

リバーブやコーラスはソロギターのライブ演奏でよく見かけると思います。あれはエフェクターと呼ばれる機械にアコギのPUからのラインを通してリアルタイムでエフェクト加工していますので、掛け具合などは演奏前にエフェクターのつまみで決めたもので固定です。このエフェクターを使い録音するような掛け録りの方法もありますが、録音後に調整は出来ません。

画像はうちのエフェクター達。リバーブとかイコライザーとか置いてます。

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人前で演奏したことがある人は分かると思いますが、エフェクターの調整って凄く難しいんですよね。なんとなくでエフェクトを掛けたら、掛け過ぎていたりして「あ~やっちまったな~...」みたいな。あれが無いんですよ。後から幾らでも自分が満足するまで弄れるんですね。

また、リバーブやコーラスに限らずイコライザーだって使えます。例えば、もう少し変則チューニングの低音が欲しいなんて時には、100Hz辺りを持ち上げるなんてことが自在に可能です。これは演奏を創る上で大きなメリットですよね。

② エフェクトに対する理解が深まる

これは先程の①の発展となりますが、何度もエフェクトの調整を繰り返しているうちに段々とエフェクトへの理解度が深まります。リバーブの場合なら、ディケイ長くするとお風呂場みたいになって原音が埋まっちゃうなとか。

エフェクターを使った演奏を通じて、使用法を掴むのも勿論ありです。エフェクターはメーカーや製品ごとに特色があります。ですが、違うエフェクターでも同じ種類のエフェクトなら、如何に調整の回数を試行したかが実際の理解度には直結すると考えています。

エフェクトの知識自体はググったり、本を読めば頭には入りますが、自分が望む音にするにはどう調整すべきか?はやはり試してみないとわからないです。DAWなら録音データを使って、”自分で弄っているエフェクトのこのつまみは回すと音がこうやって変化する”というのをお手軽に体感でき、自分の好みを幾らでも追及できるんです。エフェクターを使う演奏を何回も繰り返せば同じじゃんと思えても、そこには演奏の緊張やミス等のファクターが生じますから意外と厄介です。純粋に判断するのは難しくなります。

DAWの使用で身に付けたエフェクトの調整感覚は、人前で演奏する時に役立ちます。聞き分ける耳が既にある程度出来上がっていて、しかもエフェクトへの理解も深まっているわけですから。当然エフェクターの使い方も、なんとなくよりは遥かに上手くなります。

③ スタジオのミキサーやマイク等の機材がそこそこ使えるようになる

これは正直おまけな感じはしますが…DAWはソフト画面上にミキサーのつまみに類似した機能が大抵は備わっています。スタジオを借りて、いざミキサーからモニタースピーカーへラインで音を出して練習だ!と意気込んだものの、

"音が出ない…使い方が分からない…そもそもこのツマミは一体なんだ…"

となった経験はないですか?(自分はめっちゃあります) DAWを使っていると先に述べたAIFを基本は扱うので、似た仕組みのミキサーも何となく使えるようになっちゃうんです。これは文章では説明がしにくいんですが、類似した仕組みの物を弄っていると意外と使えるもんです本当に。

また、マイクの使用も適した入力レベルやマイキングによる録音の変化等、使わないと気がつけない事が沢山あります。こういうのを知った上で、ソロギタリストのCDを聴くと、作品の想いが音源から垣間見えてきて楽しいですよ〜。

〇デメリットはないか?

敢えて挙げるなら以下の2点です。

① 導入費用

つまるところお金です。金です。DAWを動かすにはそれなりの性能のPCの存在が理想ですし、録音するにもマイクにしてもPUにしても購入する必要があります。AIFもそんなに高いものでなくても予算としては1万は必要でしょう。

DAW自体は今はフリーでいいのが随分とありますし、AIFを購入すると機能制限版ではありますが著名なDAW(Cubaseとか)が付属してますのでお金はかけなくても済みます。

AIFやマイクといった録音機材にどれだけお金をかけるかにも寄りますが、予算としてはPC含めて5~7万あれば録音に充分な環境は組めると思います。PCが手元にあれば、2,3万でもいい環境で録音は可能です。

② 手間がかかる

これはそもそもの趣旨に関わる問題ですが、労力と時間がかかります。DAWと向き合う時間の分、ギターを練習した方が良いというのも大いにあると思います。その辺は各個人の考えになってきますので、ここでの議論は控えます。ちなみに自分はこういった拘る作業が好きなので続いてます。

面倒くさがり屋さんな方は、銭失いになる可能性もありますのでまずはフリーの環境を構築して、お試しで取り組んでみるのも良いかもしれませんね。

〇おわりに

ソロギターに限定したDAWの使用に関して、浅い知識ではありますが、大雑把に書いてみました。何分素人ですので記載内容が色々と間違っているかもしれません。今後も含めて何卒ご容赦下さい。

細かい手順や説明などは省いていますが(今はあんまり書く気がない)、なんとなくのイメージは湧くのではないかなと思います。なかなかネットで調べたり、人に聞いても欲しい回答が得られない内容かと思うのでこの記事が参考になれば幸いです。

次回も、時間を見つけ次第書く予定です。全3回くらいのつもりでいます。

それでは。











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