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自分を整えて、信じて、繋がる。すべて答えは自分の中にある。

「誰かに会ったり、なにかで調べたりするのは一番最後でいいの。まずは自分がその場所を訪れてどう感じたかが大切なのよ。その感覚を持った上で、誰かに会ったり、何かで調べたりするの。そうすると自分が感じたことが、その聖地が持つエネルギーのどういう部分と繋がったのかがわかるのよ」

じっくりと長期間腰を据えて、ハワイで『癒しのパワースポット ハワイ』の取材する機会を得た私に師匠がアドバイスしてくれたことだ。
雑誌のように締め切りが迫っていて、パッと誰かに会ってサッと記事にしてしまうのではなく、じっくりとその場所の本質と触れて、その感覚を届けるのが私と師匠の共著『癒しのパワースポット ハワイ』という島ごとにパワースポットや聖地をまとめたシリーズ本の特徴だ。
どれだけハワイ中を巡り歩いたかわからないくらい、体育会的アドベンチャーな作品作りだった。しかしこの体験が教えてくれたことは計り知れない。
私のその後の人生を大きく変えたことは紛れもない事実なのだ。

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あるエピソードを紹介しよう。
ビッグアイランドの西側にある聖地でのこと。その場所を管理しているカフ(文化伝統の管理継承者)にお話を伺える機会があった。
彼が取材に対して心を開いてくれるまでにはかなり時間を要した。というのも、パッと誰かに会ってサッと記事にしてしまう日本の取材陣が多いためだった。
ハワイアンにとっての代々継承されてきた聖地は、私たち日本人が神社仏閣を崇拝する気持ちよりも、もっともっと深く聖地を愛している。聖地は代々継承される大切な場所だし、先祖と繋がる場所でもある、彼らハワイアンの魂の拠り所のひとつだからだ。

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聖地を守るカフは言った。

「聖地を心から崇拝する私たちハワイアンの礼儀からいえば、まずその聖地を訪れて何を感じたのかシェアして欲しいんだ。少なくとも30分はそこに佇んで、聖地と対話し、その時に感じた感覚やインスピレーションなどをシェアして欲しいと思っている。
あなたが感じた感覚をシェアしたうえで、聖地を管理する私のようなハワイの伝統を受け継ぐ者に話を聞いて欲しいと思っているんだ。
なぜなら、聖地で得た心の動きやインスピレーションは今のあなたに必要なスピリットからのメッセージだからだ。
その聖地のストーリーやハワイアンの深い想いを引き出すためには、一般的に言われているような調べればわかる情報を頼りにするのではなく、まずは自分の内側に現れた感覚を、スピリットからいただいたメッセージを大切にして欲しいと思っているんだ。人はそれぞれみんな感じ方が違う。どれが正しくて、どれが間違っているということもない。答えは人それぞれの心の奥にちゃんとあるということをわかったもらいたいんだ。
歴史的な事実は事実としてあるし、そこにどんなエネルギーが流れているかということも伝えられている。そんなことは調べればすぐにわかるし、私があなたに伝えてしまうことも簡単だ。
でも聖地というのはそんなものじゃない。そこはスピリットや先祖の魂と繋がる大切な場所だし、そこでどんな感じを得たか、メッセージを受けたかのほうが大事なことだということを知っておいて欲しい。
多くの観光客は自分自身が感じた感覚を大切にせずに、メディアに伝えられた情報をそのまま鵜呑みにしてしまう。まるでそれがその聖地のすべてであるかのように。それが私たちハワイアンにとってはとても悲しく、やるせなさを感じることなんだよ」

彼の言葉にハッとさせられた。
情報過多の時代。googleで検索すれば何でも出てくる時代。自分自身の感覚を信じずに、検索結果に頼ってしまうことが当たり前になっている。
しかし本当は、自分の内側から湧き出してくる感覚、魂からのメッセージのほうが自分にとっての正解だし、検索結果よりも大事なことなのだということに改めて気づかされた。

日常生活の中で人は携帯を手放せなくなっている。
自分自身を信じられずに自分以外のものを信じようとしてしまう。それはネットでの検索結果だったり自分が信じている他人の言葉だったり。
だから人生がうまくいかなくなると誰か他人のせいにしてしまう。自分の人生なのに自分を生きていない人ばかりが、みずからの魂との繋がりを断ってしまった人ばかりが路頭に迷い責任転嫁ばかりしている気がするのだ。

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ハワイアンは自然と戯れ、無邪気に笑い、無邪気に遊ぶ。なんだかとっても素直で淀みがなく、とにかく笑顔が素敵な人たちが多かった印象だ。
彼らだって携帯は持っている。だけどそれがないと禁断症状になるほどのものではない。外の情報よりも内側から湧き出す感覚に素直に直感的に従っているからだ。
サーフボードの上で波待ちしていようと、山をトレッキングしていようと、街で買い物していようと、「アロハ!」と声を掛け合い、笑顔で会話をし、心と心を通わせている。当たり前のようにハワイでよく見る日常的な風景だが、それは自分をしっかりと持ち、どんな自分だろうと自信を持ち、お互いが内なる感覚をシェアし合い、お互いを認め合うことなんだと感じた。

まずは自分を整え、自分を認め、自分を信じ、自分を愛する。
世界は自分の在り方の投影だ。すべて自分が自分の世界を創っているのだ。
今本当に繋がるべきは自分自身。体も心も自分を整えて自分を信じる。
自分を幸せにするのは自分しかいないのだから。

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