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代表理事の挨拶です/ Miki

今、なにが1番、必要ですか?

私には子どもが2人います。
母親として、「子どもへ何が残せるのだろう、何をプレゼントできるのだろう。」と、考えることが、しばしばあります。

二つ、母親から我が子へ決めたプレゼントがあり、そのうちの一つは子どもが生まれる前から考えていたもので、「心体」です。


夢を叶えるための心体。
行きたい場所へ行くための心体。
やりたいことをやれるための心体。
・誰か、何かを、愛することのできる心体。

そのために、食生活はマクロビオティックをベースとしていたり、子どもが思いっきり走り動き回れる環境へ引越したり、思いっきり安心して泣ける家であれるようにしたり(私が泣かすこともありますが、、、^ ^)。
そうして、ココロとカラダが健やかに、逞しく育ってもらえたら、それが私から子どもたちが「巣立つまでできるプレゼント」だと思っています。

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そして子どもが生まれてから考えた、もう一つの残せるプレゼント。私には膨大な資産は無いし、資産家の娘でもなければ、宝くじも買わない。ということで、私が子どもたちへ残せるのは「お金」でも「物」でもなく、「生きる知恵」にしようと決めました。

近年、環境問題、天災被害は遠い国の話ではなく、全世界各地、そして日本人の身の回りでも起こっています。
昨年では地震や洪水などで住む場所がなくなり、コンビニが閉まり、作物が不作となり、スーパーでは野菜が高沸してしまうものが出たり、コト今年はコロナウイルスの影響で、外出規制や、お店に無くなる物もあったり。と、みんなが今まで当たり前にあると思っていた世界が、どんどん変わってきています。

そんな状況の中で私たちが日々、心が豊かなまま過ごしていくためには、様々な知恵が必要となってきました。

電気が付かなくなってしまったとき、お手製のソーラーパネルなどで自家発電をしてみたり、

使い捨てマスクが手に入りづらくなったのなら、色々なモノを使って「自家製マスク」を手作りするようになりました。

コレが、まさしく「生きる知恵」だと思います。

東京都世田谷区に住んでいた時、息子の通っていた認可保育園では「決められたおもちゃ」を使い、決められた時間に「みんなで同じ遊び」をする、水溜りは汚れるから入ったら怒られる、室内は危ないから走ってはいけない、、、、という、、、規則ばかりの生活で、保育士さんは素敵な方、友達も素敵な子どもたちばかりでしたが、どうしてもここにずーっと預けていたいとは思えませんでした。

とはいえ仕事の事情ですぐに引越しはできなかったので、保育園の行き帰りや週末は、子どもにできるだけ好きな行動をさせられるように、心掛けていました。

例えば1歳から2歳の頃、息子は靴を履きたがらなかったので、裸足で毎日登園していました。息子が先頭、私は後ろから彼の靴を左手に、保育園バックを右手に持ってついて行く。
そうすると、世田谷区の素敵なマダムたちは「かわいそうに、靴がないの?」「足がイタイイタイだよ!」「裸足は危ないから靴はどこなの?」と、お声がけしてくださる。

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「靴はここにあるわい!」と気づいてもらえるよう、必ず靴を左手に持ち、バッグには入れないのが世田谷区を「裸足で歩くルール」。ネグレクトではございませんで、彼の意思を尊重しています!と、なるべく無言で通じるように、、、。

因みに、世田谷区の道路、大人が歩くと家から保育園まで5分。子どもが歩く場所をチェックできるよう背後に私はいて、もちろん彼の足下は見守っていました。彼は保育園では味わえない感触というものを、「全身で感じたい」のだと思っていたので、少しくらいの傷は、「痛い」という感覚を学べる素晴らしいチャンスとばかりに、うちは裸足登園を半年間続けました。

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↑フランス旅行でも裸足になっていた息子

さてその後、彼は長靴ブームに突入、3ヶ月間は雨の日も、晴れの日も、そして猛暑の日も、長靴で登園しました、、、、。

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↑お誕生日会でも、スーツに長靴、、、。

この話は極端ではありますが、コンクリートにもザラザラしたものから、スベスベした感触、砂利道白い線の上など沢山の違いがあり、これらを身体に染みつけてから、次は長靴を履いたらどうなるのか、の感触実験へ彼は移行していきました。

さて、私の中ではこの行動、彼が「生きる知恵」を学んだ一つでもあります。色々な感触を知ったからこそなのか、5歳になった息子の興味は今、我が家の素材が気になるよう。「マミー、これはコンクリートだよね?コレは、プラスチックでしょ、あ、ガラスでできているからコレは壊れちゃうな。レンガでできているところはうちには無いの?それだと頑丈なんだよ!あのさぁ、僕は床は木がいいんだよね。」などなど。
息子は大工さんになりたいのだろうか、、、と思うほど。

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彼は自ら体験したことで、身体で感じ心で考え発想することまで、できるようになりました。ゲームやコンピュータを使って、もし子どもたちが「家を作る」ようになったのなら、好きな色や形を選んで、素材はわからないまま。ではなく息子なら、壊れやすいモノと壊れにくいモノを知っている、ノコギリも4歳から使っているから、コンピュータで作った家ではなく、経験と想像力から「住める家」をきっと、作れるはず。

生きる知恵はそうやって日々学び、親から巣立って行くときに、社会に出ていくときに、そして自ら生きていくときに役立つ「最強のアイテム」だと私は思っています。

昨年の関東への大きな台風の時、子どもたちは千葉県の祖父母のところ、私はというと、マレーシアでの海外講演、と離れ離れでしたが、不安はありませんでした。
当時2歳と4歳の子どもたちは、ヨモギを見分けられるから怪我をしても大丈夫。タンポポもわかるから、2,3日は食べて生きていける。そこにあるモノで、どうやったら豊かに過ごしていけるのか、知恵も授けているし、限りなく広がる想像力も彼らには備わっている。そしてなにより、私は子どもの生き抜くチカラを信じています。

また、子どもたちは幸運なことに、自然豊かな保育園に日々通えていて、春はノビルやハルジオンを摘み、タケノコを掘りにいき、梅を採ってきて梅ジュースをみんなで作る。園庭には梅、桜、さくらんぼ、スモモ、ヤマモモ、桑の木、クルミの木(クルミは石で割って食べていた)など、他にも数えきれないほどの生きる知恵を学べる教材がワンサカあり、5月には、さくらんぼの採りあい合戦が繰り広げられていたほどです。(息子はその為に6時45分登園で、保育園の開園待ちに並びました)

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そう、コレも「生きる知恵」。食べられるモノを見分けられるようになり、採取(木登りや、土堀り)の仕方を知り、食べ方(石で割ったり、茹でなきゃいけない処理の方法)を知り、一年中食べものに困らない「生きる知恵」。スーパーでしか果物や野菜を見たことのない子どもは、果物はどこにあり、果物がどうやって実っているのか、どうやって採取したらよいのか、わかりません。そういう子どもたちが地震や災害などの時、親と離れ離れの場所にいたら、どうやって生きていけば良いのでしょうか。

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そう、最初の質問です。「今、何が、1番必要ですか?」

私は、大人にももちろん伝えていきたい「生きる知恵」ではありますが、文字がまだ読めない子どもや、未来をこれから守り、そして繋げていく子どもたちへこそ、「生きる知恵」を伝承していきたいと思っています。

このNGO法人YASOUENは、100年先に私は生きていないけれども、100年先も豊かな世界であるよう願い、そしてそれを紡いでいく子どもたちへ「野草」という、全世界の人々の暮らしに最も身近にある「モノ」を用いて、伝承し、世界を支えていく活動をする為に発足させていただきました。

「野草」の伝承方法は「」からであったり、草木染めなどの「」からであったり、ココロやカラダを整える「自然療法」からであったり、虫や環境など「自然界の生態」からであったり、人々の紡いできたその土地の「歴史」からであったり、、、、と、様々な角度から世界中の人へアプローチできる仲間と共に、邁進していきたいと思っております。

長々とした挨拶となりましたが、ご協力くださる皆様へ御礼と共に、そしてこれからもYASOUENをどうぞ宜しくお願い致します。

P.S世界を彩り豊かにしてくれる「野草」に敬意を込めて

Have a lovely YASOU life

YASOUEN代表理事 Miki with Big love

Miki写真


プロフィール
1984年埼玉県生まれ
2001年メイクアップアーティスト学院卒業
    美容院勤務@東京
2004年資生堂美容専門学校卒業
2005年メイクアップアーティスト@ロンドン
2009年日本帰国
2013年マクロビオティックと出会う
2014年株式会社TEAM Starter設立
2015年第一子自宅出産
2017年第二子自宅出産
2018年マクロビオティック講師開始
    マレーシアにて講演四日間
2019年東京にて一年間限定の野草マクロビオ
   ティックカフェをオープン
   マレーシア、ベトナムにて野草を使っ
   たマクロビオティックと美容講座講演
2020年YASOUEN設立(www.yasouen.org)
    小学館「BEPAL」野草コラム連載中
    野草配送&野草料理教室事業(https://manmaruno.stores.jp)

☆YASOUENの年会員様募集中(会員様になりますと、ZOOM会に無料ご招待などの特典がございます)
https://www.yasouen.org/donate

☆100年先も豊かな世界であるように、野草と未来を支える国際NGO法人YASOUEN
https://www.yasouen.org

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