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まぐれグレ

小学生の時に体操の大会で銀メダルをとった。2つも年上の先輩に挟まれてもらったメダルは、嬉しかったけどたまたまだろうなと思った。

受験勉強が心底嫌いで、全部落ちたらどうなるんだろうと思って最後の1ヶ月全然勉強しなかった。第一希望としてたところは落ちて、なんか滑り止めで高校に入学した。ほら、なんとかなった。

勉強が嫌いなのに自称進学校に来たから、評価されるところは偏差値だけだった。どうせなら最下位を目指すくらいに、、、とまでは割り切れなくて、逃避したバンドでは決勝に残るもなんの賞ももらえなかった。そもそも音源通ったのが偶然だと思う。高校の音響設備そこそこ良かったし。

このなんとなくもそう続かないだろうなと思って、大学受験を完全に放り投げた。体操も音楽もそこそこできたし、ノリであとはデザインとか学んでみたいなと思って美大を受験したら、AOで通ってしまった。これはそこそこ頑張った気がする。

今までもヌルッと通ってきてることが多すぎて、実力じゃないんじゃないかとか、ダメもとだからたまたま運がいいだけとか、結果に漠然とした理由をつけてここまできてしまった。

そしたらちゃんと挫折した。
今やってる仕事がノリなんかじゃなくて、取って取られる食物連鎖だと気づき挫けた。

ずっとあまり物でも満足してたから、供給が足りなくなったこの世界では、自分から仕掛けないと餓死する。仕掛け方も他の人と同じなら早い方が勝つ。狩りの仕方を簡単に教えてもらえるほど甘くなくて、ここに餌場がないと分かれば自分から群れを外れ、そこでまた自分の狩りを探す。

残酷だと思った。狩りの仕方を探して、誰かの真似をしても生きていけないのに、その姿がまだ、かっこいいと思うから、どうしても強くありたいから、下手くそな狩りを必死になってもがいて探してる。次こそはと牙を剥き出して。

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