足りないのは余白じゃない

 伝える文章にするための作業よりも、とにかく渦巻く感情を出力することを優先しました。そういう日も必要だよな!?

 学祭、良かった。あらゆる人々が楽しそうに、普段やらないことや、やれないことに挑戦していた。大学生という身分だからできることかもしれないが、大学生という身分があっても挑戦しなかった自分からすれば、その意思が尊くてしょうがない。動いてる奴がすごいという立場。

 歌ってすごい。耳から入力された数分の情報で、物語が紡がれてしまう。わざわざ目を動かす必要も、ページをめくる必要もない。受け取る側が費やす労力が極端に少ない。歌を作りたくなった。

 短時間しか継続しない欲求に従うべきか悩み続けているが、経験上「従うべきものもあり、従わないべきものもある」という穏当でつまらない結論が出るだろう。自分のやりたいように、でも自分のためになるように。その両立は理性をひどく使う。暴れ馬ではいられない。

 みんなが酔っぱらって楽しそうにする飲み会を望んでいたが、実際に参加すると、喧騒から距離を置いてしまう自分が現れた。このままではバランスが取れないと直感して、ガムシロップを一気飲みした。何度も散歩して、真夜中のバス停でベンチに座り、来ないバスを待ってしまった。人が放つ意思が増えるほど相対的に薄まる自分に耐えられないのだろう。ガムシロップほど濃くありたいと思うのだろう。雑魚め。

 いい人だと言われた。素直に嬉しい。いい人であるべく言動のコントロールに努めている成果が表れているなら、この上ないことだ。もっといい人になりたい。もちろんいい人だと言われたいが、それよりも芯からいい人になりたい。建前が本音を変えることだってあるはずだと信じている。いい人で、なおかつかっこよくてやさしくて仕事ができてお金も持ってておもしろい人になりたい。十徳ナイフみたいになりたい。無用の長物じゃねえか。サイコパスが舐めてるナイフが十徳ナイフだったら、あなたはどう思いますか。僕は「全部舐めるのかな......」と思いました。

 伝えたいことを一撃で伝えるのは非常に難しいとわかってきたので、最近は手数で補うようにしている。伝わるまでひたすら前提の共有をし続ける。相手の抱える前提もどんどん引き入れる。伝わってくれ〜。願い願い願い。願いはいくら打ち込んでもいいですからね。


 短い割にアイデアが詰まった記事だ。コスパが悪い。それでもいいと思いますよ。ガムシロぐらい濃い方が素敵なの。身体を包む倦怠感は間違いなく血糖値のスパイク。足りないのは余白でなく、言葉を尽くす気力でした。今日の文章、終わり。

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