短歌日記 2021/5/8〜13
日常にときめきが足らない。捨てちゃおうか。
庭の木を睨んで登って鉈を振る
風の道だけ意識しながら
剪定のセンスはないみたいです
寝るだけの体に香水振りかけて
フルーツタルトと夜のザリガニ
夜のザリガニって言葉を軸に組み立てた
ギリギリで生き残ってる酒屋さん
「自販機わず」の白い幽霊
流れ出た嬉し涙を瓶に詰め、悲しい時には舐めてみましょう
嬉し涙って美味しいらしい
「カーネ」と略された花 近づいて
母の遺伝を感じている
乱視は母譲り
街路樹が取り込んでいくアルミ缶
琥珀色した液体注ぐ
柔らかなとこを守るよ
絆創膏貼り付けながら履くハイヒール
好きな格好してるのは好きな格好をする自分がかわいいから。
好きだとか好きじゃないとかわからない
新宿駅は難しすぎる
恋ってなに
ねじれてる立体交差のわたしたち
あなたの心 ここにはないのに
無駄に優しいね。虚しくなるだけなのに。
死ぬ前にクリームソーダ飲み干して
ごちそうさまを遺言にしたい
休業の知らせ張り出す町の店
まだ生きてたんだ、この通りたち
ホームドアが設置されないわがまちの駅を思った。お元気ですか。
重い本、ポニーテールを揺らしてた少女時代の私に会う駅
犬の目を覗いて少し泣いてしまう。
私よりも長く生きてね。
犬の目を覗いて少し泣いてしまう。人間よりも長く生きてね。
上の歌を変えた。
知っているお酒の名前が増えるたび
忘れ去りたい記憶も増える
知っている酒の名前が増えるたび
恋がなんだかわからなくなる
こっちの方が好き
味がないガムを吐き出し歩く街
ネオン・ピンクの反射する雨
大丈夫わたしはつよい子やさしい子
祈りの歌が届きますように
雨だと感傷的になってしまう。急にフラッシュバックして泣いてしまった。
大丈夫わたしはつよい子やさしい子
祈りの歌にみみをすまして
こっちの方が好き
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