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LIFESPAN 老いなき世界

今日はこちらの本の感想を書こうと思います。
2020年に話題になった本ですね。

"老い"というのは人類にとって常に隣り合わせにあった抗うことのできない事実として認識されています。
過去、多くの偉人や漫画や映画の中でも"不老不死"という切なる願いを叶えるためのストーリーを扱ってきたと思います。
その人類最大の願い(?)ハーバード大学医学大学院で遺伝学の教授で長寿研究の第一人者であるデビッド・A・シンクレアが自身の研究に基づいて考察しています。

著者シンクレアは、本書で老化は治療可能な病であると力強く宣言しています。それも、シンクレアが目指すのは、身体の衰えや苦しい治療とセットの平均寿命の延長ではなく、健康寿命の延長というもの。健康寿命というのは延命や治療によって”生かされている状態”ではなく、健康に暮らしている状態のことを指します。21世紀中に人は120歳、130歳まで健康に生きる可能性もあると語っています。

これまでは、老化は誰しも訪れる抗うことのできない事象であったものが、長寿遺伝子の発見によって、老化を食い止めることができるといった趣旨の内容です。

また、長寿になった世の中の未来、例えば社会保障や年金、社会構造や体制にまで触れられており、長寿になることが必ずしも幸せとは限らないと考えさせられました。恐らく、現在より"格差"が生まれるのではないかと考察します。


話は少し変わり、私の祖父母は90歳前後で生涯を終えました。
幼い頃から同居していたので、彼らの生活習慣の影響を少なからず受けています。
90歳というのは一般的には長寿だと思います。しかも祖父母は健康寿命が非常に長く、最期の半年から1年病院で過ごした程度でした。

彼らは共にタバコ・お酒が大好きでした。
最期までそれはやめなかったように記憶しています。ただ、今思うと食生活が非常に良いものだったんだなと感じます。
主菜に副菜、汁物にご飯、基本的にはこのパターン。外食はよく行きましたが、長年地元で愛される寿司屋や小料理屋など。ジャンクな食事はあまりしていませんでした。あとは何より心が豊でした。どんな時でも笑ってたし、怒られた記憶がありません。ただお酒はガブガブ飲むし、タバコは1日1箱が当たり前。
そんな生活をしてたにもかかわらずなぜ?と本書を読みながら思いました。

まず、やはり何と言っても普段の食事は非常に大事だと感じます。
昨日まで食べたものが自分の身体を作っていると思うとやはり良いものを摂ろうと思いますよね。あとは生き物である以上、"酸化"を食い止めることは難しいと思います。ただ、抗酸化力の強いもの食したり、精神的にストレスを溜めないとか、誰もが知ってることを繰り返しながら生きていくこと。
彼らが実践していた"それ"がキーなのかもしれないと感じます。

祖父母には自由に生きさせてもらいました。
それが彼らの教育だったのかもしれません。
そんなことを思い起こさせてくれた本でもありました。

chao!!

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