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Pharoah Sanders - Pharoah

本作は1977年のヨーロッパツアーの様子を音源化したもの。Luaka Bopからのリイシューであり、あらためてデビッドバーンの着眼点は素晴らしいと思う。スピリチュアル系ギタリストとしてポピュラーなティシージムオンスや当時のファラオサンダースのパートナーだったベドリアサンダースによるハルモニウム(このライブで彼女は初めてハルモニウムを演奏したとLuaka Bopの解説には記載がある)など、アンビエントバレアリック寄りのアプローチが素晴らしいアルバムだ。

冒頭のHervest Timeは圧巻の1曲で前半はオムンスの浮遊感溢れるギターに乗せたファラオサンダースのサックスやスティーブネイルのベースなど、それぞれにリラックスしたソロが素晴らしい。楽曲後半にはベドリアによるハルモニウムが登場するが、恍惚感溢れるドローンサイケデリックなアプローチが素晴らしい。

Love Will Find a Wayは、ファラオのボーカルを聞くことが出来る。グルーブ感あるパーカッションに乗せてジグスチェイスのオルガンが入りこれらに合わせてソウルフルなファラオの歌がはじまる。ファラオはボーカリストとしても素晴らしい表現力だ。メロウなメロディーとギターの熱を帯びたソロの対比が印象的だが最後は静かに終える。

Memories of Edith Johnsonはゴスペル風のボイスとオルガンがやはり恍惚感を誘う。軸はシンプルな2小節の繰り返しに、時折小さな展開が挿入される作りだが全てのプレイヤーの表現力と集中力が素晴らしい。

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