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The Focus Group - We Are All Pan's People

2007年、サンプリングとエレクトロニクスやローファイレコーディングを組み合わせたややライブラリミュージック的なアプローチがとても心地よい。アルバムは1970年代に活躍したダンスグループ「パンズ・ピープル」と作家アーサー・マッシェンの描く物語に影響を受けたとのことだが、グラフィックデザイナーであるジュリアンハウスの趣味が全般に行き渡ったアルバムだ。

10秒から20秒程度の短いサンプリングフレーズの積み重ねなどのコラージュが随所に散りばめられている。楽曲らしいトラックは3曲目、The New Activityからはじまる。短いフレーズのループエディットによって作られているが、エディットのタイミングがパーツごとに少しづつずらしていることで不思議な世界観を醸し出している。

Falling Leaf Beatは、Type Beat的なアプローチだが不穏な空気感と時折止まり不意にはじまるビートやバックにうっすらと入るサンプリングフレーズなどシアトリカルな構造になっている。Albion Festival Reportは、ライヴ音源のサンプルだろうか、解放感ある空気がそのままパッケージされているように感じた。サイケデリックな演奏がループする鮮やかなトラックだ。

Through the Green Lensはタブラの激しい連打と電子音によるインプロビゼーションを軸としたミュージックコンクレートにも近いアプローチが印象的だ。タイトル曲はオープンリールの編集や、ややモンド的なアプローチが折り重なる美しいサイケデリックエレクトロニカを展開している。

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