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Kalahari Surfers - Own Affairs
南アフリカのポストパンクレベルミュージック。ユニット名を掲げているが実際には作曲家Warrick Sonyのソロユニットのようだ。当時の状況からそのような活動を選択せざるを得なかったのかもしれない。本作は質感としてはローファイなバンドサウンドを軸にしつつベッドルームレコーディングによるポストパンクアプローチの印象だが随所に現代音楽的な感覚が埋め込まれているように思う。
Hillbrow Ⅰは、R.I.O.的なプログレッシブな展開とノーウェイブ的なリズムの組み合わせがラジカルなトラックの作りが素晴らしい。調べてみると、Hillbrowは1970年代までは白人居住地区だったようだ。アパルトヘイト廃止後は治安が悪化しているという紹介があった。ボイスパフォーマンスはこうした変遷も見据えつつのアプローチなのだろうと思う。
Hippo in Townは、不安定なコードとエレクトリックマイルス期のリズムを思わせる屈折したグルーヴが静かに続く。タイトルのHippoは、富裕層優遇(The Highest-Paid Person's Opinion)の略語を連想する。
Don’t Danceは、黎明期ヒップホップ的なリズムにダウナーなラップが続くシンプルなトラックだが踊るな、喋るな、と語りかける。Last Poetsを思わせるアプローチだがシリアスさとダンスミュージックとしてのタフな側面がからみあう仕上がりが印象的だ。
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