見出し画像

Ultra Nate - Blue Notes in the Basement

ハウスディーバと言われることが多いUltra Nateによる1991年のアルバム。本作はハウスクラシック的なサウンドに包まれた質感がとても印象的でその後の1990年代のダンスミュージックのエッセンスが未分化なまま詰め込まれているような雰囲気がある。それがとても心地よい。

Is It Loveは、シャッフルを連想するイントロから一気にジャジーハウスモードに切り替わる瞬間が素晴らしい。その後のシンプルなリズムトラックと豪華なフックは非常に1990年代的な雰囲気がある一方で、間奏など時折あらわれるサックスによるフレーズは1980年代の初期ハウスへのオマージュのようでもありこのミクスチュア加減が心地よい。

Its Over Nowは、オルガンとサックスの組み合わせや16ビートで刻まれるハイハット等、クラシカルなエッセンスが詰め込まれている。Ultra Nateが歌う旋律は非常に複雑なフィーリングが込められているように思う。どれもヒートアップしそうなフレーズに溢れているが一貫して抑制された雰囲気に覆われているところが印象的だ。

It’s My Worldは、ミニマルなシンセベースとリズムの組み合わせにUltra Nateのラップという組み合わせが面白い。メロディーは断片的だがリラックスしつつ丁寧に歌われているような感触が素晴らしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?