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Damned - Phantasmagoria

メンバーの脱退や音楽的な変節を経てゴシックやエレポップ的な音楽にたどり着いたダムドの1985年作。初期のパンク的なイメージはおおよそ一掃されている中で、メロディーの豊かさは変わらない印象がある。

Street of Dreamsは、サックスのソロから始まる意外性とその後のポストパンク直系リズムにゴシック期ダムドらしい陰影あるメロディーとエコー。フックのファルセットコーラスや間奏部分のわずかなエレポップ等どれも違和感なくおさまっている素晴らしいアレンジだと思う。

There'll Come a Dayは、硬質なベースと柔らかなコーラスの組み合わせが心地よい。ゴシックらしさはボーカルとギターに寄せる一方で流麗なシンセサイザーなど、ゴシックとエレポップをポジティブに引き出しているところが素晴らしい。

Grimly Fiendishは、1960年代的なシャッフルのリズムアプローチが素晴らしい。サイケデリックロック以降の様々なポピュラーミュージックを取り込んだような豊かな楽想と複雑なアレンジが勢いを失う事なく最後まで軽快さを伴って貫かれている秀逸な楽曲だと思う。

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