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The Softies - IT'S LOVE

1995年にK Recordsからリリースされた1stアルバム。元々ギターポップ系のバンド、Tiger TrapのメンバーだったことがK Recordsからのリリースに関係しているのかもしれないが、レーベルの中では若干異色なベッドルームアコースティックの雰囲気を湛えた作品だ。どことなく1980年代のベンワットのNorth Marine Driveやトレイシーソーンのマリンガールズを思わせる雰囲気があるが一層メロディーが際立つ作風だと思う。

Hello, Rainは、透明感あるマイナーコードの静かなストロークから始まる。この質感はThe Softiesの音楽性を凝縮させたような魅力がある。またTiger Trapとの違いを明確に示しているという点でも柔らかで静かだかインパクトのある楽曲だと思う。

Could I は、デュオのコーラスワークが活かされたメロディーが素晴らしい。ストロークとアルペジオが折り重なるギターの上に2声のメロディーが乗る、デュオとしてはこれが全てだが淡々と奏でられる音の質感の中で歌われる10代のある種の残酷な恋愛の物語が美しい。

タイトル曲It’s Loveは、1960年代のポップスを思わせるシンプルでポップなコード進行がとても心地よい。朴訥とした演奏に合わせた飾らない歌、1分半に満たない短い楽曲だが余韻の残る作りが素晴らしい。

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