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The James Taylor Quartet - Man in the Hot Seat

ジャズファンクやジャムであったり聖歌隊とのコラボであったり幅広いアプローチと複数名義で長年活躍するジェイムステイラーだが一貫してネオモッズ的な雰囲気を漂わせていているように思う。2022年の本作はストリングスを含むオーケストレーションがバンドに折り重なることでラウンジやサウンドトラック的な雰囲気を纏っているがやはりネオモッズ感ある作品に仕上がっている。

冒頭のタイトル曲は、最初からオーケストラの力強いフレーズで本作の方向性を端的に示している。古い映画音楽のような自在に動くメロディーが素晴らしい。このトラックはオーケストラとドラム、ベースのリズムパートの組み合わせが素晴らしい。

The New Money Spyderは、ジェイムステイラーらしいオルガンによるメロディーが素晴らしい。フィルと共にスタートするドラムがオルガンのメロディーを引き立てる。バンドのグルーブ感がとても心地よいが、中盤のストリングスによる力強いメロディーからエレピのソロに流れるシーンのオーケストラからバンドへの受け渡しが素晴らしい。とても優れたアレンジだと思う。

Diametric Oppositionは、3拍子のドリーミーな和声にフルートやアナログシンセサイザーが支えるトロピカリア的なフレーズとストリングスのアレンジバランスがとても美しい。オーケストラのどこか楽園志向あるアレンジが心地よい。

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