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The Time - What Time Is It?

ミネアポリスファンク直球且つプリンスとモーリスデイの共同プロデュースによる1982年の本作は演奏の多くをプリンスが担いつつモーリスデイが歌うというスタイルのようだ。いかにもプリンスファミリーらしいポストパンク的なミネアポリスファンク色とパーラメントやスライ&ザファミリーストーンなどの影響も織り込んだ作品に仕上がっている。

Wild and Looseは、モーリスデイの飄々としたキャラクターを活かしつつ、ワンコードのエレクトロファンク的なプリンスのフィーリングが折り重なる作品だ。ギターのカッティングや後半のMCなど、ポップな要素が心地よい。中盤のブレイクのリズムの崩し方などラジカルなアレンジが時々あらわれる瞬間が面白い。

Onedayi’mgonnabesomebodyは、性急なロックンロール色を持ちつつエレクトロファンクらしいリズムトラックと少し気取った雰囲気のあるボーカルの組み合わせが面白い。基本的に本作の抑制されたファンク感はどれも心地よいがこういった楽想にも抑制が織り込まれている力量が素晴らしい。

I Don’t Wanna to Leave Youは、Vapowerwave視点でも楽しめそうなイントロが素晴らしい。メロウなコード進行にタイトなリズムと明確なメロディーの組み合わせが心地よくアルバムのラストに相応しい明確なフィーリングをもった楽曲だと思う。

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