圧倒的音楽〜孤高にして怒涛編(ライヴレポート)

これは2023年11月に開催された音楽イベント「圧倒的音楽~孤高にして怒涛編」のライブレポートだ。イベントタイトル通り密度の濃い音楽だった。

(2023年12月15日~17日の期間限定公開:期間中は上記から無料で視聴可能です。下記はこのイベントを主催された5mmのねこっぱちさんのnoteです)

オオムロトモアキ:ドノヴァンのような淡さとElephant6周辺の浮遊感溢れるコードの中にごく自然に織り込まれた変拍子、丁寧な歌とアコースティックギターのストロークから膨大な感性と情報が溢れだす。淡々と語られる世界観がメロディーとコードとリズムを煽る事なく自然に覆う。そのために非常にフラット音楽全体に入り込んでしまう。

東京ガロンヌ:ドラム、ベース、ギター、ボーカル4人編成のバンドで、東京のインディーシーンの歴史を纏ったようなサウンドを奏でる。ボーカルのエモーショナルな動きに呼応するヒリヒリとした感触のギター、フロントを支えるベースとドラム、ベースはドラムに密接なパターンとギターに密接なパターンの切り替えが印象的だ。バンドはハードコアな側面でもどこか冷めたところがあるのがとても面白い。

ASTRALLABO!:エレキギターとアコースティックギター、共に歌う2人編成で、ハードウェアシーケンサーとMacbookがバックトラックを支えている。牧歌的なパートとハードなパートが次々と切り替わる。伸びやかなボーカルを支える楽曲は曲ごとにバックトラックと生演奏のウェイトが切り替わる事でサウンドが一辺倒にならずライブ感があるのは見事だと思う。

5mm:ドラム、ベースに鍵盤とギターの4人編成。リラックスしているように見えるメンバーの雰囲気にかかわらず緊張感あふれるアレンジは非常に作り込まれており4人編成で実現できる最大限のサウンドでニッチポップの世界を繰り広げている。4人揃ったコーラスも素晴らしい。多くの楽曲でシーンを切り替える際に前後のパーツを少しレイヤー化した構成になっているように感じた。この辺りの職人芸的なアプローチもとても素晴らしい。

(こちらは以前書いた5mmご紹介のnoteです)


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