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Wild Havana - S/T
1977年、オランダの兄弟ユニットであるWild Havanaが残したおそらく唯一のアルバム。本作はリズムボックスを軸にした電子音楽とファンクの要素やサイケデリックな感覚を組み合わせたオブスキュアサイケアプローチが素晴らしい。フランクザッパやハンコックの影響を受けたとされているようだがバレアリックな雰囲気が素晴らしい。
The Peacockは、フィルターのかかった電子音によるエイトビートに乗せてフルートやギターなど様々な楽器がインプロビゼーションを繰り返す。実験的になりすぎないのはこの電子音のループとそれに合わせた牧歌的なコード進行の安定感にあるように思う。
Lamentoは、ヴェルヴェットアンダーグラウンド直系のサイケデリック感覚と電子音による軽快さを伴った実験音楽のミクスチュアという不思議なアプローチが印象的だ。ワンコードのドローンを活かした前半と、軽快なインプロビゼーションが牽引する後半との組み合わせが面白い。
Sky-Scraperは、リズムボックスのループに合わせてどことなくアラビックな雰囲気も持たせつつブルージーな雰囲気も備えたやはり組み合わせの面白い楽曲だ。リズムボックスとベースが淡々と進めるアプローチと対照的にハーモニカとギターが浮遊しながら楽想を牽引するバランスが印象的だ。中盤以降わずかに示されるエレピのソロは短いが素晴らしい。
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