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ムクワジュ・アンサンブル - 樹・モーション

久石譲を中心に結成されたミニマルミュージック集団から独立したパーカッショングループ、ムクワジュ・アンサンブルの1981年のアルバム。リリースしたBETTER DAYSレーベルは、1980年前後に現代音楽とポピュラーミュージックをつなぐ作品を多くリリースしているが本作もその流れを汲んだ作品に仕上がっている。

WOOD DANCEは、典型的なミニマルミュージックのアプローチだが中盤の転調やボイスパフォーマンスを含めてポップな要素が随所に織り込まれた意欲作だと思う。タムを多様したドラムのアフロミニマルスタイルは抑制されたリズムの粒をとても美しく引き立てている。

タイトル曲KI-MOTIONは、トイピアノによるメロディーとアンサンブルを軸にしたシンプルな作りになっている。静かに揺らぐテンポのどこか性急なフィーリングが次第にパーカッションを誘発するアレンジが素晴らしい。リズムを伴う後半のサイケデリックミニマルなアプローチが印象的だ。

ZINDO ZINDOは、無国籍エスニック感のあるパーカッションが牽引するスタイルが素晴らしい。この辺りは2000年代のエレクトロニカにも同期するような質感がある。フレーズは一貫してミニマルだがポリリズムの細かな乱れがとても美しい。

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