見出し画像

Anna Yamada - Monokuro

コマイヌというエレクトロニカユニットでの活動と並行してソロ名義でも活動を続けていたが、本作は2021年の作品になる。本作はpasadenaでのラップトップオペレーションとコマイヌでのパフォーマンスの両方を活かしつつ、モノラルアナログシンセ弾き語りという独特のスタイルの一発録り作品になる。

冒頭のTadakissで、モノラルアナログシンセの弾き語りとは、というアプローチが明確に示されている。シンプルなサイン波のミニマルな構成とディレイによるダブ効果を活かしつつ、あくまで歌にこだわったスタイルはラジカルさとポップさの重なり具合が素晴らしい。

Gumは、YouTube上でスタジオライブ映像が公開されている。シンプルなミキサーとハーフラックのディレイを接続したアナログシンセサイザーの即興的な演奏を目の当たりにする興味深い映像だ。そして実際にそこからこの多様な表現が生まれてくることに驚愕する。

Silentは、おそらくこのスタイルでもっともシンプルなアプローチではないかと思う。メロディーの分かりやすさと電子音のリズム感やディレイの心地よさ等、どれも簡潔なスタイルだがとても印象深い。ROVOによるエンジニアリングの的確さもあるかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?