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「災害発生→避難所へ」ですか?

各地のさまざまな分野で「やさしい日本語」が広がっています。
「やさしい日本語」を、よりたくさんの人に知ってもらうための講座と
「やさしい日本語」をどのように使うか、どうすれば使いやすくするかという情報交換が今後、重要になるのかなと、思うこの頃です。「広げる」と「深める」の2方向ですね。活用されてこその「やさしい日本語」です。
何年たっても基礎講座ばかりするのは、いかがなものかと思います。活用という次のステップも試みつつ、基礎講座で「広げる」のがいいですね。

 先日、Yahoo!ニュースで「天ぷら火災にマヨネーズは危険」という記事がありました。いざというとき、迷信や古い情報に頼って行動するのは危険です。「やさしい日本語」有志の会は、今年防災講座の内容について再検討をしようと考えています。社会も変化しています。知識や情報もバージョンアップする必要があるかと。

 かつては「地震→火の始末」。今は「火の始末は揺れが収まってからで、まずは身の安全の確保が第一」です。では、「災害発生→避難所へ」はどうでしょう。コロナの影響で避難所の収容人数はかなり少なくなっています。そもそも地域住民の全員が収容できないところも多い。どうも、最近は「自宅避難とそのための準備を」と、方針が変わってきているようです。では、どうなった場合に避難所に行くべきでしょうか。安全で安心できる避難生活を送るための、ポイントを勉強し直し、伝える必要がありそうです。
 いまや災害時に情報を入手するのはスマホ。Wi-Fiは必須です。災害時はこのWi-Fiもつながりにくくなるため、「0000JAPAN」という災害時の無料無線サービスが熊本地震を契機に提供されるようになりました。「やさしい日本語」の掲示物にもあります(№134)。ただ、その後普及していないようです。これ、大切なことだと思いますが??
 「地震が起こったら机の下に」を繰り返して教え続けた結果、安全であるグラウンドにいる子どもたちまでが、わざわざ教室に戻ろうとする避難訓練の動画も見せてもらいました。一律に「机の下に頭を隠す」だけを教えるのは片手落ち。「この時どうする?」という講習内容にしなければ・・・。
 学校の避難訓練も、「校内放送で呼びかけてわずか〇〇分で全員校庭に避難ができました」と自慢気に教えてくださった校長先生がおられましたが、停電で校内放送が使えない事態は想定されていませんでした。(ハンドマイクがカギのかかる倉庫にあった場合、誰がどう行動し、情報内容はどうするのか、いろいろと想定を考え直さなければなりませんね)

専門家の先生方にも教えを請いながら、講習内容を更新していこうと思っています。


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