生物学上の男と女の間には、越えられない何かがある?
もし今、大地震が発生して、住む家がグシャグシャになったとしたら、女性の多くがショックでパニック状態になり「どうしよう!」と動けなくなるかもしれません。
「余震がくるぞ、安全な所に逃げよう!」
男性は、女性を先導してさっさと行動に移すでしょう。
地震後、多くの人が被災して家を失い、段ボールに仕切られた体育館で過ごすとします。
とても不自由な生活です。冷たい食事が中心で、お風呂も自由に入れない。もちろんプライバシーなんか、ゼロ。
だけど1週間もすると、そんな生活に慣れてきます。それなりのローテーションをつかみ、同じ境遇の人たちと交流して、以後の暮らしをどうするか、考え始めるはず。
辛い生活の中でも見えてくる一筋の希望を基に、自身の意志を強く持ち、避難所を出るまでの1カ月、2カ月を淡々と暮らしていく、と思うのです。特に女性たちは。
だけど男性はどうでしょうか。だんだんとストレスが溜まりイライラしてくるかも。些細なことでケンカしたり、誰とも喋らなくなったり、悪い変化が起きてしまうかも知れません。
男女をステレオタイプに片付けてしまうと「私は違う」という方もいるはずですが、とりあえず一般論的としてお考えくださいね。
女性は、突発的な非常事態に弱いとされています。しかし男性は、そうした時にいち早く行動できます。ところが、非日常が長引いてしまい、異常事態が日常化してしまうと、男性ではなく女性の方が、新しい環境に馴染みやすい、というケースが多いんです。
こんなことを考えたのは、環境が激変して生活を変えざるを得なくなった時、女性は強いなぁと思ったから。
ある女性のケースです。旦那さんが病で亡くなり、専業主婦が働きに出ました。経験不足、しかも同僚は自分より20歳も若い。しかし彼女は、若い先輩たちに教えを請いながら仕事に励み、人生経験の厚みゆえか、マネージャーに昇格。しかもスカウトされて、今はもっと大きな会社で頑張ってます。
もう一人、60歳の男性です。去年、奥様をガンで亡くされました。数年間の闘病生活でした。覚悟はできていたはずなのに、彼は、家に閉じこもってしまいました。
まともな食事もせず誰とも合わずインスタント食品だけ。今年初頭、ついに倒れて救急車。不健康な生活で身体を壊したようでした。退院後、彼に会いに行ったところ、出てくる話は亡くなった奥様のことだけ。
というよりは「寂しい、何をしていいか分からない。気力が出ない。どうやって生きて行こう。毎日が辛い」 全て後ろ向きです。
立ち直るには相当の時間がかかりそう。それどころか、さらに身体を悪くして奥様の後を追いかけかねません。生活の糧を得る、とか、今後どうするべきか、といった一切合切を放棄しています。
こういった事例を見聞きすると、男女それぞれの、生き物としての違いについて、考えさせられてしまいます。
あ、私も30歳で一回夫を亡くしていますが、以後の仕事は本当に多岐にわたります。その中から見聞きしたあれやこれやも、ぼちぼち紹介していきたいと思います(^^)v