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蔵出し:「アメリカの花火」 from 野菜さらだの『アメリカは、住んでみなくちゃわからない!』第10回

※この蔵出しシリーズは、1996年~2002年までアメリカに留学していた野菜さらだが後半の1999年~約三年間、週2回発行していたメールマガジンの記事をそのままそっくりお送りするものです。今回は、毎日更新していきますので、お楽しみいただければ幸いです!

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  野菜さらだの
   『アメリカは、住んでみなくちゃわからない!』(愛称アメすん)
       (1999/7/2発行) 第10号   (火・金曜発行+日曜版)
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日曜版にも早速いろいろな投書が送られてきています。ありがとうございます。
次回の日曜版は第2日曜(7/11)発行ですので、どうぞよろしくお願い致します。

◆本日のテーマ「アメリカの花火」

 アメリカでの生活はいわゆる物品面は大抵のものは手に入りますし、早々困ったことはありません。おそらく一番アメリカで手に入りにくいもの(?)、それは「打ち上げ花火」です。3年前にアメリカに引っ越してきたときは、丁度夏でしたが、引っ越し直後ということもあって、「花火」どころの騒ぎではなかったのですが、2回目の夏になって、「そういえば、ここではいつ花火大会をやるのだろう?」とふと気付いたのです。日本にいたころ、花火を見ないと夏が来た気がしない!と毎週のようにあちこちの花火大会を巡回していた私としては、無性に花火が、しかもあのどーんと夜空に高く打ち上げられる、でっかい打ち上げ花火が見たくてたまらなくなりました。

 そんなこんなしているとき、明日がアメリカ独立記念日という夜に、突然あの懐かしい「パパパーン、ドーン!」という音が外から聞こえてくるではありませんか。スリッパのまま外に飛び出すと、そこには丸2年見ることのできなかった、あの「打ち上げ花火」が夜空に光っているではありませんか!!!!

 「日本の夏!日本の夏だ!」と涙が出そうになるくらい、懐かしい「花火」に同じように外に出てきたアパートの住人たちと一緒に見入っていました、、。
と、30分もしないうちに花火の打ち上げは終わってしまったのです! 2時間は見れるぞ、と喜んでいただけにこのたった30分で打ち上げ花火が終わってしまい、今度はがっかりさせられました。

 よくよく友だちに聞いてみたところ、大体アメリカでは「夏に」花火を見ることができるのはこの独立記念日だけで、30分くらいで終わるのが普通だとのこと。花火狂の私はこのときばかりは、日本の花火大会を見たいよ~としみじみ思ってしまいました。

 ちなみに英語で花火のことは”fireworks”(火の仕事?)といい、やっぱ
り「花火(fire flower? ではたぶん通じません)」の方がぴたっとくるよな~
と、一人この「花火」という命名にも納得しておりました。

 明後日7月4日は独立記念日。いよいよ年に1度の30分の花火大会。気合いを入れていってきます。                (つづく)

◆おまけ情報:実はアメリカでは年にもう1度花火を見るチャンスがあるのですが、それはNew Years Dayで、夏の花火はやはり1度きりなのです、、、。
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◆お知らせ:ご自分のメールを日曜版アメすんに掲載希望の方は、「アメすんへの投書」と明記の上お送りください(特に希望のない限り匿名掲載です)
==================================◆お断り:この『アメすん』は、かつてアメリカのオレゴンに住んでいた野菜さらだが個人的に体験した、おもしろい話を友だちや家族に話すようなつもりで書いたものです。アメリカの他の場所とは違う、というエピソードも中にはあるかと思いますが、まあ、気楽に読んで楽しんでください。
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#創作大賞2023


 

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