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[1月19日]Netflix良決算!テック株大底間近か?

1月19日はマーケットクローズ後にNetflixの決算がありましたが、今後の相場を占う上で多くの示唆がありましたので、今日はそれをまとめようと思います。Netflixの決算はこちらから見れますので、投資検討される方は一次ソースを確認することをお勧めします。

Netflixが良決算であったのは間違いないですが、テック株が大底になるかどうかはこのトレンドが続くかどうかでしょう。特に 1) EPSの予想の引上げ 2) ドル安による売上増はファンダメンタル的には大転換になりえます。これらの動きがGAFAMにも続くかどうかが鍵です。

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Netflix決算

ぱっと見はEPSの予想ミスで悪い決算に見えますが、GAAPベースにおける報告のため、一般的なNon-GAAPのEPSとは内容が少々異なります。Netflixは今回はユーロ建債券の減損を462M計上してます。これは主にドル安によって、損失が拡大したとのことです。一方で営業利益は当社が予測$330Mを大きくこえ$550Mとなりました。厳密な計算はできませんが、これをNon GAAP EPSに換算すると約1.25になり、予想の0.45を大幅にビートします(計算間違ってたらどなたかTwitterなどで教えていただけると嬉しいです)

新規会員数も予想+457万人に対して、+766万人と大幅に予想を超えてます。Netflixのビジネスは会員数 * 顧客単価(サブスク)で計算されるため、新規会員数の増減がビジネスの将来を大きく左右します。これが今回予想を超えたことはもちろん良いことなのですが、去年のQ1,Q2にロシアから撤退したことにより純減してた会員数が底打ちしプラスに転換したトレンドもここ2、3回の決算における良いポイントの一つでしょう。

さらに、顧客単価は22年を通じてドル高に苦しみましたが、Q4はドル安によってわずかに改善したと報告されています。これは海外売り上げ比率の高いGAFAMにとってかなり追い風となる報告です。

今後の予測

今現時点での予想は2023年中は利益、売上共に苦戦するという予想になっています。ですが、2024年から改善する見込みになってますので、長い目で見れば徐々に株価は回復してくることが期待できます。

さらに、過去3ヶ月でEPSの予想も売上の予想も徐々に引き上がっています。この引き上がった予想をさらにクリアしたので、決算としては非常に良いものでしょう。今回、営業利益は大きく予想を上回っていると推察されますので、明日以降の予想引き上げにも期待です。

チャート

チャートを見ると過去最大の会員登録者数減を発表したQ2の決算前後で底打ちし、そこから上昇してます。その時の決算を詳しく観てはいませんが、そこから会員数は純増に転じていますので、会員数減少の底打ちともに株価は回復基調となりました。

PER(TTM)は現在27ほどです。これは2012年来の低さではあるので相対的に見れば安いということにはなりますが、かつてほど成長率はないですし、テック企業の割には利益率が極端に低い(7%)ビジネスではあるので、株式投資したいかと言われれば、気になるPERかなと感じます。

所感・今後の見通し

今回はNetflixを買うべきかどうかという決算よりも今後占うための決算という意味合いが強いです。特にステイホームの反動からの回復や、ドル安による利益率の回復などはGAFAMに関しても追い風になるかもしれないと期待してます。

また、チャート的に会員数が底打ちしたところ、そしてEPSの予想が引き上がっているところで株価も底打ちしているのは非常に興味深いです。

引き続き債券中心に

今現時点では、GAFAMの決算も開けてないので引き続き債券中心という方針に変わりないですが、今回のNetflixの決算は非常に期待のできる決算です。もし、似たようなトレンドでGAFAMも決算をこなし、EPSの予測も上向けば明確にナスダックに入っても良いタイミングになるかもしれません。引き続き似たような視点で決算シーズンを見守っていこうかなと思います。

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