言いたいことと口にする言葉が違う!
彼女(妻です)が、いつものように書斎まで「室内お掃除ツアー」で掃除機抱えてやって来たのだ。
PCに向かってキーボードを打つのに夢中の私。
室内お掃除ツアーの最終ステージは座ったままで動こうとしない私の周囲なのだが、とうとう最後の砦に取りかかった彼女が私に向かって宣告する。
「そこ、どいて!じゃまだから」
その一言にも聞こえてないふりをして、カチャカチャとキーボードを叩いているのもいつもの通りなのだ。そして彼女は待ちきれずにこう言うのだ。
「はいはい、お邪魔しますねぇ~、ちょっとどいてねぇぇ~、はい今度はそっち側ねぇぇ~、はい終わりましたぁ~」
結局、私のリクライニングチェアの下まで強引に、ゴォーゴォーやって帰るのだけど、今日のお掃除ツアーの帰りぎわに彼女が言った一言。
「そのすみっこに落ちてる割り箸、拾って捨ててよね!」
彼女の言葉に椅子の下を見回してみるけど、割り箸なんか見当たらないのだ。
それにここで割り箸なんか使ったこと無いぞ・・・と思いつつも探してみる。
どこに割り箸が・・・?
と念入りに探すけど割り箸なんか落ちてもいないし、とうとう見つからず。
おッ、これのことかな?
と見つけたのは、隅っこの壁と床の間に挟まった爪楊枝。
まさか爪楊枝を割り箸と間違うなんて、あるはずが無い!
そう思いながらも、有り得るなぁ・・・彼女なら。
そこで彼女に大きな声で問いかけてみた。
私「ねぇ、割り箸じゃ無くって、爪楊枝のこと?」
妻「爪楊枝って、何のこと?」
私「だからぁ・・・落ちてたのが爪楊枝かって聞いてるの!」
妻「落ちてたのが爪楊枝?・・・知らない。」
私「ほら、さっき言ってたでしょ?落ちてるの拾えって・・・」
妻「ああぁ、割り箸のことね?」
私「そうそう、割り箸って言ってたでしょ?」
妻「うん言った、それ捨てればいいのよ。」
私「割り箸なんかないよ、爪楊枝ならあるけど・・・」
妻「じゃぁそれよ、どっちも似てるもんね?」
・・・うむ。
似てるのかい?
割り箸と爪楊枝が、似てるのかい?
どっちも木材加工品ということじゃ、似てるかもしれんが・・・。
太さが違いすぎる気がするのだが、気のせいか?
それに片方は丸いし、もう一方は四角いのがふつうだけどな。
あなたねぇ・・・爪楊枝2本で、飯が喰えるんかい?
割り箸を口に突っ込んで、歯をホジホジするんかい?
心の中で思いっきりツッコミながら、こういうことしょっちゅうだな
なんてあきれるのだけど、そんなとこも可愛いのである。
もうすっかりオバァチャンと言っていい年だけど。
うちの彼女は頭の中でイメージしているものと、とっさに口から出てくる言葉がズレることがあるのだ。そんなことがよくあるけど、逆もまたあるので言い間違いの頻度はもっと高くなるのだ。見てるものにつられて、つい言い間違うことも多い。
これまでも言い間違いを修正してあげることがあったけど、本人が頭の中でイメージしている言葉と対象の名称が噛み合っていれば、出てきた言葉を修正することにあまり意味は無い、と考えるようになった。
言い間違いを笑い合って談笑のネタにする分には良いのだが、一歩間違うと誤りの指摘で相手を傷つける行為を繰り返すことになり、相手に思いがけないストレスを与えかねないからだ。
だから最近はもっぱら、言い間違いをふたりで笑うネタにして、楽しく笑い合ってすごすことにしているのだ。そのほうがもっと幸せになれるから。
ちょっとした言い間違いや勘違いの思い込み、誤解した知識などを見逃さずにすかさず指摘してしまう完全・完璧主義者が、どうしても陥りがちな夫婦和合決裂要因の一つであるから、思い当たる人はもっとザックリとドンブリ感情で生きたほうが、幸せ感は充足できると思うのだ。
ってことで 今日の のほほん。
では!
この記事をわざわざ読んでいただいたご縁に感謝します! これからもクリエーター活動にがんばります!サポートを心の支えとクリエーター活動に活かしますので、よろしかったら応援よろしくお願いします。