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【「やぱ好き」創刊までの母子手帳9ーーダイアログ・イン・ザ・ダーク】

いま、大注目されているダイアログ・ザ・ダークに行ってきました(はやくも今年2回目)。
 人気ドラマ「ラストマン」とのコラボレーションでご存じの方も多いかと思います。ここは、光を完全に遮断し、純度100%の暗闇を体験できる施設です。お化け屋敷ではありません。
 全ての人にお勧めできる体験ですので、今回はこの施設のご紹介と訪れた理由を書かせてください。

東京・竹芝に施設がある

完全なる暗闇に浸かると体は大きな変化を起こす

約90分、暗闇に浸かります。暗闇空間の中では、視覚障がい者の方がしっかりアテンドしてくださります(というより、彼らのヘルプなしでは怖くて歩くこともできません)。私たちがいかに視覚にたよって普段生活しているのかを実感しますが、時間が経つにつれ、聴覚や嗅覚、触覚が研ぎ澄まされ、体が順応しようとします。
 90分後、体験時間が終わった際に、私は、元の世界に戻る扉の向こうに歩くことができませんでした。日常生活には、資格情報が過剰なほど溢れており、普段はそれらを捨象して生きているようです。完全なる暗闇にたった90分いただけで、聴覚と触覚の感性が研ぎ澄まされ、その状態で外の明かりや、人の動き、目線など理解処理しないといけなくなると脳がパンクしてしまい、30分近く放心状態になってしまいました。

「百聞は一見に如かず」と言いますが、人間は、体験を通じてのみ、価値観を変えることができないのだーーということをまさに想像以上に感じた場所でした。

ハンディキャップのある方の立場に立って考えることは、どんな職業でも必要なことです。そういう感覚を養う、確認するための研修体験として利用される企業さまもいるようですし、単純に人間の価値観が体験によって大きく変わることを実感する機会としてもいいかもしれません。


TBSドラマ「ラストマン」とのコラボ

ちなみに、「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」の純度100%の暗闇は、消防法などの制限から日本国内ではなかなか実現できなかったようです(確かに非常口の明かりなんかつけたら暗闇にならないですよね)。ヨーロッパでこうした体験施設が80年代にオープンされたのを知った志村真介さんが長年にわたって尽力され、2020年に竹芝に立派な「ダイアローグ・ミュージアム」設立に至りました。いまやすごい人気施設です。

私は、「目の不自由な方の学習素材を作りたい」と周囲に話したときに、ある編集者の方から「それならまずダイアログに行きなよ」とすすめていただきました。暗闇を体感できると聞いてもよく理解できなかったのですが、その後も多くの方が口にするので勇気を出して、今年の頭に一人で行ってきたのです(ちなみに、もし行かれるなら、一人で行かれた方が学びが多いです)。

ちょうどそのタイミングで、施設の代表である志村さんと繋がるご縁があり、また、そのタイミングで、私が崇拝する福山雅治さん主演の「ラストマン」とのコラボ企画が発表され、この一連の巡り合わせに感謝しております。「ラストマン」は福山雅治さん演じる全盲のFBI捜査官が、日本の熱血刑事と組み、次々と事件を解決していくというドラマです。私が施設に訪れる2〜3週間前に福山さんもこの場所を体感したそうです。

ダイアログは全盲所作指導としてドラマに協力している

このコラボ企画は6月30日まで開催されていますので、ご興味のある方はお早めにお申し込みください。

【お知らせ】
「やっぱり英語が好き」ウェブマガジンが6月25日にダウンロード可能に!
このnote上でダウンロードできるようにいたしますので、これを機会にフォローいただけますと幸いです。


MASANO-RINGO
「やっぱり英語が好き!」創設←英語雑誌編集長←新聞記者←『日本の論点』編集/SILS(2期生)/新宿高校/Getty Images contributor/国際交流グループPhotowalk Tokyo創設/簿記2級/ニュース検定1級/自称ポートランド観光大使/1985年生まれ
Twitter: @WMasanoringo
note: https://note.com/yapasuki
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