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バックエンドエンジニアとしてnewmo株式会社に入社しました。移動で地域をカラフルに🚕🚙

2024年2月に、タクシー・ライドシェア事業へ取り組むnewmo株式会社へ入社しました。人生初の正社員です。入社までの経緯や今感じるチャレンジ、ワクワク感を残しておきます。

この1年半の変化:立ち上げた会社の清算、LLM領域でソフトウェアエンジニア、東京への引越し

1年半前に書いた記事では、2020年に創業したCoachatの状況をこのように書いていました。

2022年9月現在、Coachatはサービスを停止しています。今の僕のやりたいことや学びを反映したものになるよう、作りなおしています。昔の僕のような、「こうあるべき」に合わせようとしてしんどい人にとっても、毎日が過ごしやすくなるサービスを作りたい。そのために、まず作り手の自分を広げようとしているので、時間がかかっています。すぐに作って人へ届けたいというもどかしさを感じながらも、立ち止まって心と目を動かす時間が、いいサービスにつながると信じて取り組んでいます。即興芝居と同じで台本はなく、先はわかりませんが、感覚や感情、表現も大事に楽しみながら進んでいきます。

その後CTIという場でコーチングを学んだり(これもとても良い経験だった)、メンバーと議論しながらサービス作りに引き続き取り組んでいましたが作り切ることができず、2023年の夏に断念することを決めました。なかなか自分の力を使い切ることができず、難しい挑戦でした。これまで関わってくれたメンバーや応援してくれていたみなさま、ありがとうございました。

事業としてはうまく立ち上げられませんでしたが、Coachat創業から3年間の事業立ち上げプロセスで「『その人ならでは』を活かせる仕組みを作る」という思想が自分の中ではっきりしてきました。それぞれの人の得意なこと、持ち味、好みといった違いを存分に発揮できた方が個人の生活も社会も良くなると信じているので、それを支援や加速する仕組みづくりをしたいなと。Qiitaでも「人々が持つプログラミングの知識を共有することで、一人ひとり固有のものづくりへ集中できる手助けをしたい」という想いがあったので、自分にとって変わらない大事なテーマなのだろうとわかりました。大きな収穫です。
そんな発見もありつつ会社は清算することとし、次の領域として選んだのがLLMでした。ChatGPTに衝撃を受け、自然言語処理の面白さに加えて、上のような思想の実現技術としても興味を持ちました。どんな事業をやるにしてもLLMは今後コアな技術になるはずなので、学ばない選択肢はない。そう思い、LLMにどっぷり集中することを決めました。Andrew Ng先生のコースを毎日2時間受け、統計学の教科書を読んで学んでいました。そんな中で知人の会社にてLLM領域(固有表現抽出やRAGなど)の仕事をさせてもらったり、論文を読んで実装したりと、プログラミングの楽しさを久しぶりに味わう日々を過ごしました。

この変化の激しい領域に賭けるなら東京に行くべきだと思い立ち、昨年の11月に東京へ引っ越しました。京都のコワーキングスペースやクラフトビールのお店でできた繋がりは名残惜しく感じつつ。

newmo入社のきっかけ:今だからこそのタイミング


そがわさんとのメッセンジャー@2023/12

東京に引っ越してから2週間ほど経ち、荷解きが落ち着いたぐらいのタイミングでnewmo共同創業者のそがわさんから連絡が来ました。そして六本木ヒルズでランチをしながらnewmoの構想について聞きました。熱かった!当時はまだタクシー業界をよく知らなかったので理解しきれない内容もありましたが、とても楽しそうに語るそがわさんの話を聞きながら自分もワクワクが高まっているのを感じました。toCサービスでここまでの挑戦を全力でやれる機会はそうそうない、しかもそれをそがわさんとやれる。そして一緒にやりませんかと誘ってもらい、その場でやりたいですと答え、自分の次のチャレンジが決まりました。

sowawaさんはいつもそうなのですが、ビジョンをとても楽しそうに話す方です。10年以上前、まだお互いに学生だった時に京都の町屋で開催されたイベントで彼と出会った時のこと。彼はフレームワークに対する考え方を笑顔で早口で話し続けていて、「フレームワークについてこんなに楽しく語り続けられる人がいるんだ」と驚いたのを覚えています。

そしてそがわさんとランチした2日後に代表のnaokiさんと3人で話しました。naokiさんはメディア等で知っていましたが直接お会いするのは初めて。最初は緊張していたのですが、話すと楽しくて2時間ぐらいがあっという間に過ぎていました。その中ではお互いの自己紹介やそがわさんから紹介してもらったり、会社としての構想を聞いたりしたのですが、naokiさんがライドシェア領域について「色々考え人と話していくうちに、自分こそがやらねばという覚悟が強まっていった」と話している時の力強さが印象的でした。こういうのを使命感というのだろうな、すごい挑戦だなと。

そしてその後1月に会社が設立され、2月に入社し、newmoの一員となりました。東京への引越しが半年前だと別のことを始めていただろうし、半年後だとまたフェイズが変わっていただろう、と考えるとタイミングの重要さを感じます。本当に運が良かった。

newmo、ライドシェアについて面白いと思うこと

(newmoのコンセプト動画:移動で地域をカラフルに)

newmoは「移動で地域をカラフルに」をミッションとし、タクシー・ライドシェア事業を展開する会社です。僕はこの「移動で地域をカラフルに」というミッションが好きです。
単に機能的で便利な移動手段を提供するだけではなく、それによって人々の日常をより多彩で豊かにしていく。たとえば移動手段のなかったお店や観光地に行けるようになったり、日々の通勤やドライブの合間にドライバーとして稼いでみたり。移動したい人にも、仕事をしたい人にも新しい選択肢や変化をもたらすことができる。エンジニア的にいうと余剰リソースと需要とをマッチングする最適化問題を解き、それによって関わる人が豊かになる。インターネットらしい仕組みだなと思います。
また事業領域としてのライドシェアについても面白さを感じています。「人々の移動と仕事」という日々のプリミティブな活動へ密接に繋がっていて、生活が直接的に変わる。情報処理だけでなく人の行動や感情に直接働きかけ、ポジティブな影響をもたらしうるサービスを作りたかったのでライドシェアはぴったりでした。

個人的なチャレンジ:チームの一員として、エンジニアとして

2024/03の事業戦略発表会でのワンシーン

前回の記事でも触れましたが、Qiitaでは正直なところ人との向き合い方に課題がありました。大学を卒業したてで何もわからない時に起業し、会社や自分のことで一杯一杯で色々とうまくできませんでした。その結果関わってくれた人々、応援してくれた人々に大変な思いをさせてしまったと感じています。記事に「思い出すと今でも心臓にずしっと重さを感じます。」と書いたのは、今も変わりません。
その経験と反省、そしてその後コーチングや即興演劇を通して得た学びを活かしたいと考えています。具体的には、大変なチャレンジであっても全力で楽しみながら物事を進められるチームを作りたい。そう思ってもらえるように周りの人と関わっていきたい。そのために今転職しそうではなくても「一緒に働きたい!」と感じる人に積極的声をかけています。

また個人的には「男らしさの終焉」という本をきっかけに、多様性やバイアスの課題へ関心を持っています。バックグラウンドや年齢、性別などの多様性をどうチームに取り入れていくか。ここへの課題認識をチームとしてどう持つのか。事業上だけでなく、一人の人間としても向き合い続けたいテーマです。

エンジニアとしてはしばらくバックエンドの開発から離れていましたし、newmoで利用するGoの業務での利用経験はありませんでした。さらに周りが素晴らしいメンバーばかりなので、このチームの中でどれだけのパフォーマンスを発揮できるか、適度にプレッシャーを感じています。一方でModular monolith、gRPCやGraphQLといった新しい思想や技術を学び、できることが増える楽しさも味わっています。
(僕と同じようにバックエンドの経験はあるがGoは使ったことがない、でも挑戦してみたい人も募集しています。一緒に学び成長していける仲間を探しているので、もし興味がある方はぜひXのDMYOUTRUSTで声をかけてください!Beer Bashもやっていますー)

現在はプロダクトマネジメントのサポート、エンジニア採用やオンボーディングなどのプロダクトチーム作り、そして開発など色々な領域に取り組んでいます。エンジニアと名乗るのが適切かどうかはわかりませんが、全体最適を目指して動いていく中で自然と役割が調整されていくはず、むしろそうした組織はスタートアップっぽくていいな、と考えています。
Qiitaでの経験はもちろん、Coachat時代のLLMやコーチング的な関わり、感情面の探索といった自分ならではの経験、スキル、価値観をどう活かせるかは模索中です。「自分ならでは」を活かす挑戦も見据えつつ、スタートアップのこのお祭りをどれだけ全力で楽しみ、やり切れるか。そして事業としての成果にどれだけ貢献できるか。そんなチャレンジに取り組んでいます。

いまのnewmo:開発チームの立ち上げ中

プロダクトミーティングの様子。柔らかい雰囲気

今newmoのプロダクトチームメンバーは10人弱で、まずは1チームとして力を合わせて集中的に取り組んでいます。立ち上げフェーズならではの課題が山積みですが、このチームの強みは何といってもメンバーの力量です。誘ってくれたそがわさんはもちろん、10年以上前からTwitterでフォローしていた人や、10年前に買った本の著者(だと後から知った)メンバーもいて面白い組み合わせです。 チームの特徴としては物事を進めるスピードの速さと、メンバーの自立性の高さを感じています。法制度などの外部環境が(比喩ではなく)週単位で変わり、それをプロダクトの使用に随時反映する。外部の制約と自分たちがどうすべきか、どうしたいかを議論する。難しさもありますが、このメンバーならなんとかできる、一緒になんとかしたいと取り組んでいます。
また立ち上げ期ならではの楽しみも味わっています。Beer Bashではみんなでピザやビールを買い出しに行き、ビール片手に夜遅くまでサービスについて議論を重ねたり。小さなチームだからこそ体験できる一体感は、かつてQiitaで経験した思い出にも通じるものがあります。

そしてこのチームで生み出すプロダクトは、将来的にとてつもない規模になりうるポテンシャルを秘めていると信じています。ここが一番ワクワクする。日本中の幅広い年齢層の人々や、観光で日本を訪れる人たちへ自分たちのプロダクトが価値を届けられる日が来る。移動の課題を解決することで、色々な人が多彩な体験をできるようになる。そんな未来を想像しながら、今を楽しみつつ全力で仕事へ取り組んでいます。
まだプロダクトは出せていないので成果はこれからですが、既に「入ると決めて本当によかったわー」と感じています。前回の記事で書いたミッドライフクライシスのような状態とは程遠く、毎日命を燃やして全力を尽くせている感覚を持ちながらメンバーと大きなチャレンジに向かっています。

そうした激しいチャレンジに取り組みたい方、また移動の問題解決に興味のある方はぜひお話しましょう🔥XのDMYOUTRUSTでご連絡ください!


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