新卒研修で答えが出せない課題に出会いました
「イシューからはじめよ」を読んで、新卒研修で出会った答えが出せない課題を思い出しました。
私が配属されているデータ分析チームの新卒研修では、毎日1時間の読書タイムが用意されています。そこで推薦図書として紹介されたものが「イシューからはじめよ」でした。この本を読んで、以前「答えの出せない課題」に多くの時間を費やした事を思い出したのでnoteにまとめようと思います。
以下は「イシューからはじめよ」の内容要約です。
内容要約
本書は「ロジックツリー」「MECE」「フレームワーク」など有名なツールを紹介するもではないです。本書ではフレームワークを使う前の目的を探り、その目的を達成するために「イシュー」について深堀していくことを紹介したものです。ツールから答えを考えるのではなく、「イシュー」にツールを使うことを目的としています。
私が感じたこの本で一番言いたいこととは、課題解決のツールよりもどのようにしてイシューを見極め、どの角度から解決の切り口を見つけられるかが、大切であるということです。ツールを使うことを目的にするのではなく、根本的な課題解決をするために原因を突き止め、それを解決するためにどのようにツールを使うかが大事なのです。
良いイシューとは、「答えを出す必要性はあり、答えが出せるもの」であると本書では紹介されています。これは、イシューを解決することで方向性が大きく変わる可能性がある(答えを出す必要がある)ことと、解決する術がある(答えが出せる)ことの両方を満たしている場合「良いイシュー」であるということです。
新卒全体研修で良くないイシューの一つとされる「答えを出す必要性はあるが、答えが出せないもの」に出会ったので紹介します。
新卒全体研修で体験した答えが出せないイシュー
4,5月は20卒で職種関係なく行われた新卒全体研修がありました。そこでは毎日20卒全員で振り返りの時間が設けられていました。我々はそこで何かを議題に話し合ったり、一日を振り返ったりしていました。しかし、リモートワークという状況もあり、話し合いにかける時間がとても増えてしまいまい、振り返りにかける時間が減ってしまっていました。そこで「20卒での話し合いのフレームワークを決め、スムーズな話し合いが行えるようにしよう」という話し合いが行われました。
この話し合いで20卒全体のイシューとされていたのが「話し合いのフレームワークが決まっていない」ということです。
しかし、このイシューは想定以上に難しかったです。理由としては2つあります。
1つ目は、「決定権を持っているものがいない」ということです。20卒は、みんな対等な立場で話し合いを行っています。そのため誰かが決定することが難しかったのです。普段の会議では、立場が上の人が「決定権」を持っています。しかし、対等な立場で話し合いをするときは誰も「それで決定」ということができないのです。
2つ目は、「今話し合いができていない」ということです。上にも書いた通り「決定権」を誰も持っていないことから、現在の話し合いがスムーズではないので「話し合いのフレームワークを話し合う」ことは難しいです。
このような2つの要因からこの話し合いは途中で打ち切りになってしまいました。問題を持って来てくれたことはとても頼もしいですが、みんなで話し合う前に、話し合うべきかどうかを考えるべきでした。
本書では、このようなイシューを「答えを出す必要性はあるが、答えが出せないもの」としています。
最も価値のあるイシューとは、「答えを出す必要があり、答えが出せる手法がある」ものです。これを知っておけば、話し合いが始まる前に現在のイシューを洗い出し、優先度が高いものから整理できたと思います。
これから業務でもこのような課題が増えてくることがあると思います。特にデータ分析だと答えが出しにくい(自分の実力では解決できない)イシューが多く出てくると思います。これらのイシューに対して「今解決しなければならないのか」と「解決できる手段があるか」を検討して優先順位を定める必要があると思います。またそのためには、現在の実力を知り、解けないイシューを解けるようになるには、何を身につけないといけないのかを意識しなければなりません。
私は現在簡単なプログラムはかけますが、機械学習のネットワークを構築したり、ヒアリングを行いプロダクトのイシューを見つけ出したりすることができません。将来どのような人材になりたいのかから逆算し、今とのギャップを埋めていくことで「答えが出せる手法がある」を増やしていきたいと思います。
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