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枯れた大人の京都旅

定例の京都での同窓会でした。まずは沖縄さん、北海道さんの航空券の都合で日程が決まります。私は息子の行事やショートステイの予約次第で日帰りか宿泊かを調整します。24歳の息子は知的障害者なので、めんどくさい準備と根回しが必要なのです。

今年は運良くお泊まりコースと相成りました。今回は4人が集まることになりました。

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もう何年になるのでしょうか、通信制の大学で知り合ったメンバーが細々と宴を催しているわけです。

基本「現地集合、現地解散」です。類は友を呼ぶのでしょうか、協調性がなく、集団行動が苦手なメンバーですが、単独では抜群の行動力を発揮します。これまで広島、博多、沖縄、長崎の友だちを訪ねてきました。私たちら何処からともなく集合場所に集まり、ご飯を食べお喋りし、それぞれの寝床へ散っていくのです。

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今回も気心の知れた人たちとご飯を食べながら、たわいもない会話をしました。2次会はケーキと珈琲をいただき地元のお菓子交換をしてお開きになります。

それぞれがどこに泊まっているのかも知りません、たまに目的が一致した場合、宴会の前後で合流することがありますが、これは珍しいことです。

実はコロナ禍もこっそり会っていました。あれだけ人が多く不夜城に思える京都駅が早い時間に暗くなり、歩く人がいないのです。お店は早々と閉まっています。

私はこの世の終わりを想像しました。当時、誰もがコロナ禍の終焉を思い描くことは出来ませんでした。

「いつどうなるか分からないから、行きたい場所、会いたい人、やりたい事はしないとね。」

急死に一生を得た人の言葉は響きます。毎回この殺し文句で私を京都に誘うのです。

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週末の京都の街は観光客で爆発状態でした。既に大阪のターミナル駅も人がたくさんいました。そのほとんどは旅人だと思いました。私は集合時間まで雨の中、人気の少ない観光地を探して歩きました。

いくつか気に入った場所を見つけたので、また別記事で紹介します。

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翌日、友だちが早朝の嵐山観光にチャレンジしましたが、瞬く間に観光客が押し寄せてきたそうです。「もうたまらない!」とボヤきますが、友だちも観光客の1人です。

私は話題の御金神社に行きましたが、小さな境内に人が入らず通りに行列ができていました。ですので素通りしました。 

京都御所なら広いので多少は空いていると予想しましたが、御所の見学ではやはり観光客は多かったです。もちろん私も観光客の1人でした。

御所を抜けて同志社大学のキャンパスに立ち寄りましたが、一転して人が誰もいませんでした。私は1人で構内の建物を見て歩きました。

嵐山に向かった友だちから撤収の連絡が来ました。私も帰宅することにしました。北海道は全便満席でとにかく早く空港に来い!とメールが来るので空港にむかっているようでした。

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これが私たちの京都の旅でした。

旅情も色気も食い気もありません。ある意味枯れた大人旅でした。

護王神社の猪ちゃん





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