『ヨコハマメリー』は仏教説話の焼き直しである
いわゆるメリーさんの伝説と言われているもの。それは「老いた娼婦になってまで恋した米軍将校を待ちつづけた女」というものだ。
映画『ヨコハマメリー』公開当時は、彼女の生き様の部分に共感が寄せられていたと記憶している。しかし2018年からのリバイバル上映では一転。元次郎さんら周囲の人々との心の交流が観客の琴線に触れているようだ。これは「コミュニティー」という言葉がさかんにつかわれるようになったこの10年の世相の変化を反映しているのだろう。つまり人々のメリーさんに対する見方が変化し