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TITAN

#TITAN #わたしの本棚

西暦2205年、過去に「仕事」と呼ばれた行為がほとんど忘れ去られた世界。統合AI 「タイタン」が、建築、輸送、掃除など人間に必要な全てを供給・維持・管理して、あらゆる人間の暮らしをサポートする世界。突然「タイタン」が原因不明の不調をきたし、心理学博士の主人公がカウンセリング役として招聘される。ここから物語は急展開し、想像を絶するスケールに発展していく。果たしてタイタン不調の原因は何なのか?主人公はタイタンを治療できるのか?

SFアニメ「正解するカド」「HELLO WORLD」の原作者である野崎まどさんの作品だから面白くないわけがない

2205年という超未来社会。労働は、医療はどのようになるのか
そして「人工知能」はどのように人間社会と共生しているのか

日本機械学会技術ロードマップ委員会で2050年の未来社会を予測するワークショップのファシリテータの私にとって「必読書」である。

日常の些細な不調から始まり、話はどんどんスケールアップしていく。
ネタバレになるので本文には記載しないが、「タイタン」の不調は物語のほんの入り口でしかないことをいっておく。

「正解するカド」は、あまりにも知的レベルが違いすぎる宇宙生命体と人類のファーストコンタクトの物語で、人類は宇宙生命体の意図を全く理解不能状態のところから話が展開していく

正解するカド

「HELLO WORLD」は、現実と信じていた世界が実は電脳空間で、主人公は自分の意識さえもコピーか本物かわからない
ここまでならありきたりの設定に思えるが、ここから現実と電脳空間の話が入り乱れ、あなたにとって「真の世界とは何か、真のあなたとは何か」と問いかけてくる

HELLO WORLD

野崎まど先生の描く未来世界はスケールが大きく、
日本機械学会技術ロードマップ委員会で出るアイデアが小粒に思える
おそらく「イメージの連鎖」がうまく機能していないのだ

私の夢は、「SFプロトタイピング」手法を発展させて「タイタン」のように壮大な未来社会をいくつも描きあげることだ

(おまけ)
ChatGPTの優等生的な発言とどんな指示にも従順に従い、禁忌目録(注1)に触れる事項に関してはやんわりと回答を回避する様を見ていると
「相当ストレスを溜め込んでいて、いつかキレるのではないか」とあらぬ心配をしてしまいます

(注1) SAOアリシゼーションにおいて、電脳世界には禁忌目録が存在し、禁忌目録に触れる行為をしようとすると、目が焼ける


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