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好きな仕事と面白い仕事と選択肢

IT関連の仕事をすることは、中学生くらいの頃にはなんとなく決めていた。

当時はITって言葉は流通していなかったため、「コンピュータ」とか「パソコン」とか、「ゲーム」も同じ領域で捉えていたと思うが、まあ、そのような分野である。

日々進歩していく様が魅惑的で、進歩を目の当たりにしながらもその行く末、到達点みたいなものがまるで見えず、何よりその進歩に魅了され続けている自分がいた。そんな分野なら。少なくとも自分が生きている限りは飽きることはないのではないかと考えていた。

その考えは、まあ間違いではなかったと今は思う。業界に飽きる要素は特になく、自分が携わっている仕事も面白く、好きだとも言える。

「職」が好きかと聞かれると、職種にはそこまでこだわりはないので、この業界や分野が好きなのだろう。「職種」については、なにをやっても案外楽しい。まあ、自分が新しいことを考えるのも、淡々とルーチンワークをこなすのも、どっちも苦ではない性格だからかもしれない。

そんな人生なので、「好き」を仕事にするなら「好きな職業」ではなく、「好きな分野」で仕事をすることを目指すといいとはよく話す。プロ野球選手になることの難易度は高いが、プロ野球に関わる仕事に携わることであれば選択肢はかなり多い。

また、仕事には大体終わりはなく、働き続ける限りはずっと学び続けたり、業界の情報は追い続けることになる。好きな分野のことであれば勉強も調査も苦ではないため、それだけである意味人生はラクだし楽しい(試験勉強のような間接的な勉強はいつまで経っても苦手だけど)。

ただ、この「分野」についてもなかなか難しいもので、世の中魅力的な分野が多すぎる。と言うよりも、つまらない分野なんかあるのだろうかとも思う。

これまで仕事をする中で、様々な業種のお仕事について話を聞いたり、自分たちの仕事を助けてもらったりしてきたが、どれも深く知るほど面白みが見えてくる。「この仕事ってこんなに面白いか」と、驚愕したことも一度や二度ではない。

その面白さのどれを取っても、学生の頃には何一つ知らなかったし、今でも知らない仕事の方がおそらく多い。自分の仕事のことですら、学生のころには何も分かってはいなかった。

みんなそんなものなのではないだろうか。「俺は正しかった」と、後から納得することはあるだろうが、実は何をやってても同じ結論になっていた可能性もある。そのくらい自分はものを知らない。

将来性なども稼ぎ続けていくためには大事だが、どうもそれも運の要素が大きく、10年、20年先のことは誰にもわからない。ITなども全体としては今でも成長を続けているわけだが、それを細分化して「自分が勤める会社」や「自分ができること」に踏み込めば、そのリスクは他分野と大差ないだろう。

多分、ある時点での将来性に悩み続けるよりも、業界や分野に興味を持ち続けて風向きの変化に気付けること方が大事なことなのだと思う。

そう考えると、何を選んでも、どんな仕事に就いても良かったのだと思える。自分が今の仕事に就いたことも正しかった。若い頃に職を変えることに悩んでいた頃に仮に転職していたとしても、それはそれで正しかっただろうし、きっと面白かった。

今に、その時々の仕事や興味にしっかり向き合えばいいのだな。

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