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水田に入れちゃいけないモノ「その①有機物」

【主張】水田には、有機物を入れちゃいけない!

「有機物は土づくりにおいて大切じゃないの?」そう思う方も多いと思いますが、それは畑の話であって、稲作とは区別してほしいんです。

【理由】稲の生育を抑制する物質が増加しちゃう!

そもそも水田の土には稲わらなどの有機物が残っています。その有機物を微生物さんたちが分解すると、悪い物質が放出されちゃうんです。

酸素がない水の中でも元気な微生物の偉大さを感じますよね。

ではその物質はどんなもので、どのような影響があるのでしょうか?

【根拠】抑制物質の原因は、微生物の有機物分解と関係!

微生物によって放出されるのは、硫黄(S)です。こいつが水素とくっつくことで硫化水素(H₂S)を作ります。

こいつかが厄介でして、イネの根っこに悪さをするんです。

具体的には、根の伸長阻害が言われており、稲が生長するのを防いでしまうんです。

(余談ですが、水田にある鉄がこの硫黄とくっついて無害化してくれるんですが、近年の田んぼでは鉄不足も目立っているんだとか。栄養不足は人間だけではなさそうですね。(笑))

【結論】土づくりに欠かせない有機物施用は畑だけ!

一般的には、水田に有機物はあまり入れないそうです。それも前述したように硫化水素による成長阻害が一つの理由です。

肥料の代わりとしても有機物は使えると思っている人もいるかもしれません。

しかし水田は川から流れる水によって「カルシウム、マグネシウム」など栄養を得ることができるんです。

窒素やリンは肥料として補う必要がありますが、基本的には有機物に頼るのは、畑の場合と覚えておきましょう!

【参考図書】「土とはなんだろうか?」


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