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ショアジギング:その4:キープ~アフター手入れ編 : 20年の経験から解説

この記事はマイサイト:「ショアジギングの基礎知識」から抜粋

|キープ:絞めと血抜き

ゲットした魚をリリースしないなら鮮度を保つために、直ぐに絞めて血抜きをする。
◆絞め方には、氷絞め、活き絞め、神経絞めとある。
氷絞め=その名の通り、クーラーにすぐ入れて冷やして絞める。
活き絞め(血抜き絞めと脳絞め)=後述
神経絞め=脳天に突起なものを突き刺し、心臓を止める

・小型の魚:アジのような20cmぐらいまでの小型なら、そのまま氷の入ったクーラーで氷絞めでOK。
・中型魚:30㎝~から50cmぐらいまでのワカシ(ブリの幼魚)、ショゴ(カンパチの幼魚)など~、ソーダガツオ、サバ、ペンペン(シイラの幼魚)、イナダ、や小型のカンパチぐらいまでは、活き絞めの血抜き絞めでいい。
・大型魚:50㎝以上の成魚は、活き絞めと神経絞め

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ここでは、最もターゲットとなる、中型魚の、とりあえず覚えたい「活き絞め」だけ説明しよう。慣れてきたら、数多くサイトや動画もあるので、神経絞めを覚えるといい。ショアジギではめったにないが・・・

◆最も簡単な方法は、血抜き絞め!
①上図の赤丸の頭の付け根を、ナイフかハサミで切る。(これは省略してもいい)
②そして、下図のエラブタを開いた目の後ろの赤✖にナイフかハサミを入れて、背骨の下側にある、血管+神経(背骨+延髄)を切断する。すると、どくどく血を吹き出し、絞まる。
①は省略して、②から始めてもよい(時短)

◆小さめの魚は、エラの下側から人差し指と、中指の2本を入れて、栓抜きをする感じで、頭をグイっと持ち上げて背骨を折ってもいい=サバ折りである。要は、血管と神経が切れればOK。
連続してヒットしそうなら、喜びに浸ってないで、手早く絞めて、即投げる。
 
④魚をすぐに、水汲みバケツに頭から突っ込んで、しばらく置いておくと血が抜ける。
これが基本。大きめの魚は、尾っぽの付け根の血管と神経も切れば、さらに血の抜けが早い。
その際、尾っぽを切り落とさない方が、魚を掴むときや、さばくときに、都合がいい。

◆バケツだと血が混ざった水に付けておくので、その水をまた吸ってしまうという人もいるが、血液はヘモグロビンでいったん出ると固まるので、ほぼ逆流はしない。が、気になる場合は、ストリンガーを使って海水に付けて血抜きしてもいいし、生きたまま泳がせておいてもいい。ストリンガー下図の装着は、魚の下あごに通してクリップすればOKだ。

ただし、波があると魚が傷つく場合や混んでる時は取込みの時に絡んだりすることもあるので、やめた方がよい。むしろ、ほぼ血が抜けたら、バケツの水を汲みなおせば済む。

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◆脳絞め
大概の魚には、上図の頭の写真の様に、エラと目の間に、縦の青い線と目の上のピンクの線が交差する上図の黒✖に、脳がある。鼻または脳天から、またはエラを開き背骨の上あたりから、ナイフやピックなど突起なもので脳を3回ぐらいグリグリして破壊する。

すると、ケイレンしてあばれ、口を開けて死ぬ。
これが脳絞めだ。すべての魚に有効。ほぼ即死する。その後。血抜きや神経絞めをする。魚の安楽死には、これがいい。
暴れ方も半端ない場合もあるので、エラなどでけがをしない様に。しっかり押さえて注意しよう

|持ち帰り

青物は、死ぬとすぐに鮮度が落ち始めるので、血抜きは必須だが、血が抜けたらすぐにでも、その場で頭を落とし内臓と血合いをていねいに取る。頭は、絞める時に落としてもいい。

◆頭と内臓の取り方
①胸ひれをめくって、頭側にひれを残すように、やや斜めに、天から腹下まで切る。
その時、下の腹びれも、頭側に残るように切る。
②もう一歩の面も、同じように切る。
③肛門から、頭に向かって腹を裂き、内臓を引きずり出し、背骨を切断し、頭ごと取る。
頭と内臓を分けて、とっても良い。
④内臓(はらわた)をきれに取り出したら、腹をめくって、背骨に沿ってナイフを入れ、膜の中にある血合いをきれいに取る。そして再度、ボディーもきれいに洗う。これを丁寧にしておくと、鮮度が落ちにくく、生臭さもかなり減る。生臭さの原因は主に、内臓と血と血合いだ。  参考動画はここ

◆持ち帰り方法
ビニール袋などに入れる場合(釣果が少ない場合や、長時間やらない場合)
①そのまま少々水けを残して、ビニール袋に入れてクーラーに入れる。
②魚はできるだけクーラーの底の方に入れて、保冷材や氷は上にし、冷気が下がっていくようにするとよく冷える。
③その際、氷や保冷剤が直接、魚に触れない様に、タオルや新聞などで仕切って入れる。
直接、触れるとそこだけ氷でやけて身が痛む。
クーラーも洗わなくて済む(笑い)

◆比較的長い時間クーラーにストックの場合は
ビニールに入れず直接クーラーがいい。その際、保冷材の場合は問題ないが、真水で作った氷だと、氷はビニール袋に入れて、魚が浸る程度に海水を入れる。真水だと鮮度落ちが早く、水っぽくなる。
帰り際にまだ冷えており、家が近い場合は、海水だけ抜いて、そのまま帰ればいいが、氷が解けて冷気が少ない場合や海水もぬるい場合、また家が遠い場合は、すぐに海水は抜かず(劣化防止)、途中スーパーで無料の氷を頂くか、コンビニで氷を買って入れて鮮度をキープする。

冷気が確認できれば適当に海水を捨ててもよい。(ヒント:クーラーはそこから水抜きできるタイプが便利) ◆注意:中でもサバやアジは特に鮮度落ちが早いので、注意しよう。

◆大型魚の頭は、焼いたり、あら汁やウシオ汁にするとうまいので、持ち帰る。内臓もそのまま入れて持ち帰り、2~3日冷蔵庫に保管し、脂がまわるのを待っていただくと、よりうまい。

ただし、最近はアニサキス(特に内臓や骨回りに寄生する虫)が問題で、魚が死ぬと身の方に移動するので生で食する場合は注意が必要だ。うまい魚ほどやはり多い。毒ではないが、生きたまま、人間の胃に入ると、胃袋に穴をあけるので激腹痛が起きる。 詳細はここで

目視でわかるので発見したら、切らない様に除去すればいい。ブリやイカは多い。オレは見つければ取るが、よく噛んで噛み切って食べるようにしている(笑い)

◆その場を離れる時や帰る時:取った頭と内臓は、丁寧に海に放る。そのままにすると、カラスやトビ、虫が寄ってくる。流れ出た血もきれいにすることを忘れない様にしよう。マナー一番!
◆頭を持って帰る場合は、必ずエラを取って血合いもしっかりとって持ち帰る。血合いが残っていると、生臭く、鮮度落ちが早い。

|実釣中のチェック事項

●ロッドのチェック
ジグ用ロッドは2本か3本をつないでいるので、何度も繰り返しロッドを振っていると、そのつなぎが緩んでくるたまにチェックしよう。忘れて夢中になっていると、ロッドを振った瞬間、スッポ抜けて飛んで行く。たまに見かける(笑い)
●結びのチェック
PEとリーダー(ノット)部分、リーダーとジグなどもたまにチェックしよう。
底や石などで傷が入ったり、緩んだりする。特に、魚を取り込んだりした後は要注意。
●ラインのチェック
傷も注意だが、何度も投げていると白く濁ってくるので、交換する。
前述したが、少々太くても透明ならいいが、ソーダガツオなどは目がよく、急に釣れなくなる。
●フックのチェック
何度か投げていると、フックの先っちょが甘くなるので、シャープナーで研ぐか、交換する。バラしたくなければ、こまめにチェック。底や石に触れたりで意外と丸くなる。
●ジグやフックの交換時
細かいことだが、ジグやフックを違うものと交換する時、その都度、水けを取って収納する。じゃないと、海水なのですぐサビる。

|アフターの手入れ

タックルは、いつも安心して気持ちよく使えるように、釣り後のメンテが大事だ。
●ロッド
ロッドは知らないうちに傷が入っていたりすると、ジグを投げる時、しなった瞬間にポキッ!
せっかくヒットしても、ファイト中にポキッ!なんてたまにある。
実はオレも一度だけある。砂利浜を歩いていて、こけたことがある。どうもその時に傷が入ったようで、知らずに投げた瞬間に見事に真ん中からポキッ!(うっそ~!:泣き)

買って間もない、パワーマスターで3万ちょっとするロッド。一応、修理もする釣具屋へもっていったが修理不可能!で、また泣き。

●洗浄(毎回、たまに、年に1は大掃除)=潮抜きという
・毎回、終わったら、ロッドの潮抜き洗浄。特にトップガイド、リールシート付近。
リールも同様に、特にラインとスプール、ベール付け根のラインローラー、ハンドルノブは念入りに。潮がかんで、リールを巻くとゴリゴリ感やシャリシャリという違和音が出たりする。

洗浄後はいずれも、タオルで水けを取る。その際、傷など状態もチェックする。
ロッド、リール共に丁寧に洗浄して乾かし、シリコンスプレー(下図)などしておくと、水はじきがよくなるし、ラインの滑りもいい。

◆オイルの注油:毎回でなくていいが、ラインローラーとその中のベアリングを意識し、洗浄後乾いてから下記、専用オイルを少量さしておく。最近のリールでは、ラインローラーの外側のねじの下に、注油用の穴が開いているので、そこから注油する。取説で、一度はチェックしよう。

◆たまにすること:ラインローラー以外にも注油をする:リールも機械なので、適量(指し過ぎると回転した時飛び散るので注意)を下図を参照して(イシグログさんの図)注油してやろ。

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専用オイルオイルやグリスはクレ556など安いのでもいいが、安いのは薄く、長持ちしない。
またシマノダイワではオイルの粘度が違うので、長持ちさせるには、それぞれ専用のものを使用しよう。ダイワ用は安いのもあるがやはり薄く感じる。が、携帯用にはいい。

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◆リールの年1回のメンテメーカーや大手釣具店では、個人ではちょっと難しい分解メンテや修理をしてくれる。
1万円少々するが、1~1.5年周期でオーバーホールに出すと長持ちするし、めっちゃ調子よくなる。
◆メーカー(シマノ)のリールメンテの料金表はここから=安心だが時間がかかる、高い。
・格安おすすめ:リールメンテナンス・ドットコム

お疲れ様!また、追加するかもしれないけど、とりあえず、これだけ知ればゲットできるでしょう
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・・・このほか、現地でも毎年、創意工夫をして、その年のタックルを研究しているので、周りを気にせず、いろいろ試してみよう。
また、地元には愛想よくして仲良くなろう。混んでいて、狭いところでも入れてくれたり、とっておきの情報を教えてくれたりするから・・・

頑張って、こんなの釣ってチョ!:釣友の本ガツオ。美しい!

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では、Good Luck !!

ショアジギングの基礎:掲載中のその他の記事も参照してください。
その3:キャスト、リーリング、ランディング編
その2:ライン、リーダー、PEとリーダーの結束
メタルジグとルアー、フック、ジグとリーダーのジョイント+おすすめ
その1:小物ギアからタックルのロッド・リール編+おすすめ

My WEBサイト原本は「ショアジギングの基礎知識」です。他の参考記事もいろいろ掲載中です。


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