見出し画像

ガラケー没収された話

これは高校時代のお話です。
高校1年か2年の時だったと思う。
昔の事を思い出しながら書き起こします。


今はもう聞くことがなくななったガラケー
スライド式や折り畳み式、稀にストレートボディのがあったりしますね。
電波通じるのにアンテナ伸ばしたたり、逆パカしたり色んな思い出が詰まってて、青春を共にした家族の一員です。


私が初めて携帯を手にしたのは、中学を卒業し高校入学前です。

今でこそアプリで遊んだりできますが、旧Twitterやインスタもない当時は、GREEやデコログをするのが主流でした。
なかでも流行ってたのがGREE

会員制のサイトで、今でいうプロスピみたいなゲームがありました。
他にもありますがもう忘れました。もう10年ほど前の事です。


そんなGREEに熱中していた私は授業中に遊んでしまいます。
何故なら座席が一番後ろでバレにくいから。

とはいえビビりな私は授業もゲームも集中できてない、どっちつかずの状況。
しかし、意外にもバレず授業は終わり私のゲームランクが上がっていきます。

「なんだ、楽勝じゃん」

調子に乗ってました。
今思えば、刺激が欲しかったのかもしれない。
授業を受けて、放課後は部活。帰宅してすぐ寝る。
毎日同じ流れに飽きていたのかもしれない。


次の日、今日もレベルアップさせるぞ!と気合を入れ机の下でガラケーポチポチ

「今は国語の授業で、先生が音読するので見つかる可能性は低い」

私はレベルアップを重ねる。
溜まったポイントでガチャガチャを回す。

「さぁ!Sレアこい!!!」





「おい、机の下で何やってんだ」

私の瞳孔が開く。全身が固まって動かない。
先生の一言で私は悟った。
「終わった」

しかし、部活の先輩が昔に話していた。
「PSPしてたらバレてよ、すかさず親指で机の引き出しに弾いて、あらかじめ引き出しの手前においてた小説をだすんだよ。そして『すみません、小説読んでました』って言ったらダメだぞ~の注意で終わったんだよw」


先輩ありがとう。
一瞬でこの事を思い出す頭はキレるなと思った。


すかさず引き出しへガラケーを弾く

「ガラガラガラッ!!!!」

引き出しには何も入っておらず、凹凸とガラケーがぶつかり合う音が響く。
先生が注意してから教室は静まり返ってるので、みんな不思議そうに見ていた。


「すみません、小説読んでました。」


とりあえず言ってみた。藁にもすがる思いで。


「小説出しなさい」

先生の一言に安堵する。
とりあえずガラケーは没収されずに済む。


小説を出そうと引き出しに手を入れるが無い。
そりゃそうだ、なにも入ってないんだから。
ほんと自分の詰めの甘さに腹が立つ。


私はなにを思ったのか横に掛けていたバックから小説を取り出し目の前まで詰め寄った先生へ渡す。


「お前、どこから出してんねん!!」


ここは大阪かと疑うほどキレのいいツッコミだった。

確かに机の下で小説を読んで注意されてる訳だ。建前上。
その小説が何故バックの中にあるんだって話だ。

ちなみにこの時、クラスのみんなが
「どこからだしてんねん!」と思ってたらしい。
みんながツッコむって吉本新喜劇かよ。


私はあきらめてガラケーを出し謝罪した。
もちろん没収。
私の高校は持ち込み禁止なので見つかると1か月没収なのだ。
しかも保護者が来て説明してから起算されるので、親を呼ばないと早く返してもらえないシステムなのだ。


没収されてから、時間がわからないので部活で使っているストップウォッチを借りた。
これが意外にも便利。
自宅からバス停までの使用時間が計算できてギリギリでの通学ができるようになった。
他にも売店のカップラーメンを作る際も3分ピッタシ測れる。
みんながみんな私を呼んで3分測ってくれと頼んできた。


没収から1か月が経過し、私の手元にガラケーが返ってきた。

久々にゲームを開くと利用者が少なかったようで閉鎖していた。


この記事が参加している募集

#眠れない夜に

69,944件

#この経験に学べ

55,457件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?