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トレーニーの日常 【重量設定編1】

トレーニングをしているとダンベルやバーベル、マシンを扱う。うまく重量を設定してトレーニングの効果を最大限にまで引き上げたいところだが、どの重量で行えばいいのか分からないと悩む人は多い。巷で提唱されているあらゆる理論をここで紹介するつもりはないが、重量設定の目安を参考までに提示してみたいと思う。

まず、感覚的にわかると思うが、重量と挙上回数はおよそ反比例する。重ければ回数はこなせず、軽ければ高回数行える。つまり、自分が何回挙げられるかというのは、重量設定において最もわかりやすい目安となる。

さて、重量と回数の関係がわかったところで、では高重量低回数か低重量高回数のどちらがいいのかという疑問に当たる。
結論から言うと、それは目的による。パワーリフティングなどの競技に出場したいという人なら高重量を扱う練習が必要だし、マラソンなどの持久系スポーツの補強として行うなら高重量低回数は不適切だと思われる。体を痩せたいという目的でトレーニングをしている人なら、嫌気的解糖系が優位になる中重量以上の負荷よりも、有酸素系を優位にする低重量でネチネチやるトレーニングの方が、体内でのエネルギー生産のために脂肪が使われやすいので、後者を選択することになるだろう。

ところで、具体的にどれが高重量でどれが低重量なのか、分からなければそもそも話にならない。よって、具体的な回数で重量度合いを見てみたいと思う。

①〜5回
②6〜12回
③12回〜

①〜③に示したのは、本気で重量を上げ下げし、これ以上上がらないという限界の回数である。人それぞれ意見はあるだろうが、一般的に、①なら高重量、②なら中重量、③なら低重量という形でマッピングされる。
例えば、12kg の重量でアームカールを行って、全力で4回しか上がらなかったとすると、その人にとって12kg という重量は高重量、つまり重すぎるということが言える。

筋肥大が目的であれば、②の中重量を持つことが推奨されている。筋肉を過酷な環境に追い込むためには、筋肉がある程度力を発揮しつつ、さらに筋肉が緊張した状態をある程度の時間維持することが求められる。中重量中回数でのセットは、この両方を満たすことができ、筋肥大効果が高い。

①や③の重量で行うことも、トレーニングとして意味がないわけではない。
高重量低回数では、神経系の疎通がよくなる。つまり、体全体の協調性が飛躍的に高まる可能性がある。高重量を上げ下げするためには、あらゆる筋肉が総合的に働く必要があるからだ。高重量を一定期間やりこんで中重量に落とすと、安定したフォームでセットを行えるようになることが期待できる。
一方、低重量高回数では、筋肉の持久力が高まる。小さい負荷で長い時間動作を行う時、人間の体は遅筋が優先的に動くようになっている。遅筋はパワーはないものの持久力が高い筋繊維で、鍛えてもあまり太くはなりにくいとされる。この遅筋を鍛えることで、追い込んだ時に粘ることができるようになるかもしれない。また、筋肉を動作させ続けると乳酸が溜まりやすくなり、パンプしやすくなる。筋トレの最後にパンプ目的で低重量高回数をこなしてさらに追い込むのはいい手だと思う。

今回は、目的によって重量の設定は変わってくるということを述べた。
次回は、種目による重量設定について見ていきたいと思う。

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