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トレーニーの日常 【腹筋編2】

前回は腹直筋にフォーカスした。今回は腹斜筋について見ていきたい。

腹斜筋は外腹斜筋と内腹斜筋の2種類で構成される。
どちらも腹側部にあるという点では変わらないが、向きはお互いに直交する形で付着している。具体的には、外腹斜筋が肋骨部から始まり腹直筋へ向かうようについており、内腹斜筋は骨盤から始まって腹直筋へ向かうようについている。
働きは、体幹部の側屈と捻転だ。つまり、上半身を横に傾けたり捻ったりする動作で腹斜筋が使われる。
体の捻り動作においては、腹斜筋の働きは少し特殊かもしれない。というのも、体を左に捻った時、左側の内腹斜筋が収縮する一方、外腹斜筋は左側ではなく右側が収縮する。逆に右に体を捻ると、右側の内腹斜筋と左側の外腹斜筋を使うといった形になる。捻り方向と使用する筋肉の位置が一致していないという点で少し興味深い動きだが、解剖学的に考察すれば納得がいくというものだ。

さて、腹斜筋を鍛えるためには側屈、または捻りを伴ったエクササイズを実行する必要がある。いざやってみようとするとわかるが、そういった動作をするトレーニングというのは意外と少ない。また、他の部位とは違い左右同時に鍛えることができず、必ず右なら右というように単体で行わなくてはならないため、時間がかかる。このような観点から、種目数、セット数共に少なめに絞って行うのが、腹斜筋トレーニングにはよいアプローチではないかと私は考えている。

加えて、腹斜筋トレーニングで注意したいのは、あまり高重量でやりすぎないことだ。腹直筋はある程度厚みがあった方が見栄えがするが、腹斜筋はウエスト部分を覆っているため、厚みが出るとウエストが太く見えてしまう。よって、どちらかと言うと、シャープに仕上げたい筋肉と言えるだろう。つまり、中〜高重量で筋肥大というよりは、低重量で高回数を行い、胴回りの脂肪付着を抑制しつつ形を整えていくイメージになる。
種目によっては無理にウエイトを持たなくても、自重で十分ではないだろうか。マシンでもあまり負荷を上げすぎないようにし、ねちっこくやってみるのがいいかもしれない。

最後に、腹斜筋トレーニングでありがちなのが、腹直筋が疲れてきて動作できなくなることだ。腹直筋と腹斜筋をセットで鍛えようとするとどうしてもそのようになり、腹斜筋にまだ余裕があるのに十分に刺激を与えられなくなってしまう。そのため、腹直筋と腹斜筋は日を分けて鍛えるのが個人的なおすすめである。

次回は腹筋トレーニングはやるべきか、ということについて書いてみたい。

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