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【N/S高政治部】第2回テーマ別講義 野党3党の代表と考える『野党の役割』

初めまして!

N/S高 政治部3期生のやななと申します。

私たち政治部3期生は、3ヶ月に1つ設定されたテーマについて自ら問題を提起し、それを各テーマごとに行われる講義に登壇されたゲストの皆さんに投げかけることで、チームメンバーや特別講師の三浦瑠麗さんと共に、さらに探究を深める活動を行っています。

3期の2つ目のテーマは「野党の役割」で、テーマ別講義「野党3党の代表と考える」には、泉健太さん(立憲民主党代表)、馬場伸幸さん(日本維新の会代表)、玉木雄一郎さん(国民民主党代表)のお三方にご登壇いただきました。

今回のnote記事は、私が講義で得た学びや感想を自分が所属しているEチームの視点から書きました。

拙い文章ではありますが、お時間がある時に読んでいただけたら幸いです。

講義の内容をもっと知りたい!という方はぜひアーカイブをご覧ください。

講義のアーカイブはこちらから👇
YouTube:https://www.youtube.com/watch?v=O4HHoryprXc
ニコニコ生放送:https://live.nicovideo.jp/watch/lv338494785
Twitter Live:https://twitter.com/i/broadcasts/1nAJErmZBYoxL

各代表から受けた印象

泉 健太さん(立憲民主党)

メディアを通して見る立憲民主党は「最大の野党」という印象だけが強く、講義に参加し、立憲民主党がどんな党であるかを自分は分かっていなかったことに気づきました。
中でも、国民の声を聞きマイノリティの意見を大切にしようとする姿勢はとても印象的でした。
また、全く新しい政策を打ち出しているのではなく、既存の政策を改善し、改めて提案していることが多い印象を受けました。

馬場 伸幸さん(日本維新の会)

講義前は常に政治に変化をもたらそうとしている、全く新しい立場の党という印象がありました。
しかし、実際に講義を受けてみると大阪での経験や知見をもとにした発言が多く、長年大阪府民の声を聞き、そのニーズに応えてきた党だということを強く感じました。
また、政策においては、国民のニーズをしっかり捉え、今の政治にメスを入れるような大胆な政策が多く、自民党への言及が多いことも印象的でした。

玉木 雄一郎さん(国民民主党)

政策に重きを置く党であることや、小さい党であることを活かした政策が多い印象を受けました。
また、若者への理解が深く、共感できる政策や発言も多かったため、政治部内やN/S高内での人気の高さについても理解できました。

講義準備

政治部では全体で取り組むテーマが設定された後、各チームで具体的に取り組むテーマを決めます。
私たちのチームでは、国会とは規模も異なる「地方議会における野党の役割」について関心を持ち、調べることになりました。
そして、登壇ゲストに対しても下記の質問が選出されました。

Eチームの質問
私たちのチームは『国会と地方議会での野党の役割の違い』について調べようと思っています。それぞれに利点欠点がありますが、地方議会は市民の声が1番届けやすく、また反映しやすいという強みがあります。皆さんの中で、市議を経験したことがあるのは馬場さんだけですが、今、国会議員として、地元の人たちとの関わり、そして地元の市議会との関わりがあれば教えてほしいです。

講義でいただいた各党からの回答

まず馬場さんからご回答をいただきました。
馬場さんは、国会と地方議会は議院内閣制と二元代表制という違いがあることを前提に述べられた上で、「地方議会では与党と野党の色分けがはっきりされておらず、政治的な駆け引きが重視される」と話されていました。
また、「政治は国で法律が作られて、それを都道府県や市町村が実行していくため、そこの繋がりをきちっとすることが、国や地域を良くしていく上で重要ではないのか」とも仰られ、馬場さん自身も地方議会を離れてから政党のラインで市議会議員と協力し、地域の要望を解決したり、法律を実行する上で必要な情報や資料をすぐ地元に渡すといった関わり方をされているそうです。

次に、玉木さんからご回答をいただきました。
玉木さんは、「地方議員との関係をとても大切に思っており、実際に大切にしている」とされた上で、やはり地域ごとに根を張って「問題を発見する力は、地方の方が強い」とされていました。一方で「日本は良くも悪くも中央集権的なところがあるため、その問題の根本の部分を国が持っていたり、そもそも憲法第8章の地方自治の第92条の本旨には地方のことは国の法律で決めるということ以外書かれていない」とも仰っていました。
そのため「地方議員が問題を見つけてそれにでき得る限り取り組み、地方でできないところは国政を動かしてやっていくという縦の連携を大切にして、それぞれ役割分担をしながら、国民・県民のために働きたい」と話されていました。

最後に、泉さんからご回答をいただきました。
泉さんはまず、「我々にとって関係のない人はおらず、有権者ではない人とも関わりを持っている」という話をされました。
そして「制度の違いから国会では野党であっても、自治体議会では与党というケースがたくさんあり、一緒に行政を作っていることも多いため、我々も色々な所で地方行政や地方政治を担えるし、また与党である所では国から地方に行ったお金の流れについても分かるため、両面を体験している中で、政権交代には向かっていると思っている」と仰っていました。
さらに、「国会議員であっても様々な人たちからの依頼や要望に、小さなことでも真剣に取り組むことで、市や村や県と繋がる中で行政の実態が見え、議員事務所の機能もかなり高まってくるので、実は国会議員の質も上がってるのではないか」とも話されていました。

講義を終えて

実際の講義では、私たちの拙い質問を聞いて下さり、普段メディアを通して観ているお三方より親しみやすく、政治家が身近な存在であることを体現されているかのような印象を受けました。

また、普段メディアでは与党の政策に対する批判の場面ばかりが取り上げられており、各党の主張についてほとんど知らなかったため、それぞれの党への理解が深まり、やはり実際にお話を聞くことに勝るものはないことを痛感しました。

講義を終えて、私たちは馬場さんのお話にあった「地方議会と国会では制度が異なるため、与野党の違いはあまり関係がなく、地方議会には野党っぽい勢力しかいない」というお話に関心を持ちました。そこで、地方議会の「野党っぽい勢力」とは何なのか、逆に「与党っぽい勢力」は存在するのか、月末までに各々で調査研究をしました。

結果、『日本の地方議会』※1という書籍から、地方議会における野党とは首長の意見に反対する立場にある会派や議員のことであり、小規模な議会ではその立場は明確ではなくなるという事を知りました。

その情報から、一般市と政令指定都市の市議会では権限や人数の違いによって構造が違っているため、野党の役割についても差があるのではないかという仮説も立てました。

そこで、私たちは一般市と政令指定都市の両方の地方議員の方へ取材をして仮説を検証し、その情報をもとに野党の役割について考えようということになりました。

まず、政令指定都市の議会と一般市の議会の中から、それぞれ比較しやすい二つの市議会を選び、「市政野党」に所属している議員や国会における野党に所属しながら「市政与党」に所属されている議員数人に取材対象を絞りました。

しかし、今回のテーマについてチームごとに発表する「ミニ成果発表会」が11月末に迫っていたり、年度末に行う政策提言に時間をかけていたため、アポイントメントが間に合わず、断念することになりました。

その要因には、タスクやスケジュール管理がうまくいかなかったことや、講義やリサーチを基に、疑問に思った点をテーマにするのではなく、純粋に興味関心で調べてしまったことが挙げられると思います。

私たちの考える野党の役割について、結論が出せないままミニ成果発表会を迎えることとなってしまいました。

この反省を活かし、現在Eチームでは、ビジネスツールを利用したタスク・スケジュール管理や、疑問点の深掘りを意識したリサーチや話し合いに取り組んでいます。

悔しさはありますが、より深く調査研究をしようというチャレンジは、3月の政策提言や次のミニ成果発表会にもつながる、とても良い経験になりました。

あとがき

ここまで読んでいただきありがとうございました!

初めて記事を書かせていただいたのですが、想定していたより書けず、とても時間がかかってしまいました。

しかし、講義のアーカイブやメモを見直したり、何回も文章を書き直すことで、今までの講義の中で1番多くの学びを得ることができたのではないかと思います。

N/S高 政治部マガジンでは、他にも様々な記事を掲載しておりますので、合わせてご覧ください!

最後になりますが、ゲスト講師の泉さん、馬場さん、玉木さん、特別講師の三浦さん、事務局スタッフの皆様にこのような貴重な機会をいただけたことを、この場をお借りして感謝申し上げます。

本当にありがとうございました!

(※1 辻陽.日本の地方議会.中央公論新社,2019,p.50~53)


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