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年末年始に読みたい、キャリアを考えるためのオススメ本3選

こんにちは、国際コーチ&キャリアコンサルタントのやなけん(@yanaken8787)です。

気がつけば、2023年も今日を含めて2日になってしまいました。

年末に入ってからの各クライエントのテーマは、「キャリア」に関する話題が多かったです。今朝のセッションも今後のキャリアがテーマでした。みんな悩んでいるのですねぇ。

厚生労働省が2023年12月26日に発表した一般職業紹介状況を見ても、2023年11月の有効求人倍率は1.28倍で10月よりも0.02ポイント低下したものの相変わらず1.20倍は超えており、採用難とともに人材獲得競争が激化している状況が読み取れます。ようするに、求職者の売り手市場が常態化しつつあるということですね。転職希望者には有利な状況が産まれているワケです。

仕事に不満がある、環境を変えたい、転職すれば給料が上がる――転職したいキッカケは様々ですが、自分に関しての知識を充分に得た上で道を選択してほしいなぁと思う次第です。

前置きが長くなりましたが、今回の記事では転職する・しないにかかわらず、「自分を知る」「キャリアを考える」ために役立ちそうな本を3冊ご紹介します。

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キャリアづくりの教科書

一冊目は、エッグフォワード 徳谷さんの「キャリアづくりの教科書」です。

  • 第1章  私たちはどんな時代を生きているのか

  • 第2章  自分自身を言語化する

  • 第3章  市場価値

  • 第4章  キャリアを選択する(前提編)

  • 第5章  キャリアを選択する(実践編)

  • 第6章  何が転職後の成功と失敗を分けるのか

  • 第7章  他者のキャリアづくりを支援する

  • 第8章  「個人」と「組織」の理想を両立させる組織づくり

こんなページ構成となっています。

第一章では、今の時代が「働く」に対してどのような時代なのか? 従来のスリーモデル(学習→勤務→引退)が崩れた今、どのような考えのもとにキャリア形成へ取り組むべきか? 「心構え」的な内容が記述されています。

第二章では「自分を知り、ありたい姿を思い描く」です。自分は何者なのか? 何がしたいのか? 何ができるのか?  自分のことを知るための指南が書かれています。結構つらい部分にも焦点を当てざる得ないのですが、とても大事なワークだと感じています。

第三章では「自分の市場価値を認識する」です。自分の市場価値、立ち位置などを客観的に認識することについて書かれてます。「現在地を知る」「状態を知る」と言い換えてもよいでしょう。

第四章、五章は若者、中堅、ベテラン、女性の場合は特にライフイベント(出産・育児)なども含めて、それぞれのキャリア選択についての基本的な考え方を示した上で、どのような手段でキャリア形成をしていくのか? 今の仕事に残る場合、転職する場合の考えられる選択肢を具体的に示しています。

第六章では転職した場合に必要となる「アンラーン」について述べています。アンラーン、めちゃくちゃ大事です。

個人で読むべき内容はここまでです。

第七章、八章は、組織としてメンバーのキャリア形成支援をどのようにしていくかという内容なので今回の趣旨とは異なるので割愛します。

この本は1回読んで終了ではなく、自分がキャリア迷子になったりした時に思い出して再度読む、何回も読むような教科書だと感じています。超オススメです。

Career Workout

二冊目は法政大学 田中研之輔先生のCareer Workoutです。

アメリカの心理学者の、ダグラス・T・ホール教授が提唱したプロティアン・キャリア理論に基づいた本となっています。

プロティアン・キャリアとは、「キャリアは生涯を通じた経験・スキル・学習・転機・アイデンティティの変化の連続である」とし、実現にはアイデンティティとアダプタビリティのメタコンピテンシーが必要であるとしています。

「プロティアン」という言葉の語源は、ギリシャ神話に出てくる思いのままに姿を変える神・プロテウス。プロテウスは、火にもなり、水にもなり、時には獣にもなるなど、環境の変化に応じて変幻自在に姿を変えます。プロテウスのように、自分の意志で、自由になりたい姿に変化していくこと。それこそが「プロティアン・キャリア」の核となる部分です。

Career Workout P26より

書籍の帯にもありますが、「正解のない時代を生き抜いていく」ための今日から実践できるメソッドが多く紹介されています。

一言で言うと、キャリアオーナーシップを手に入れるための本と言っても過言ではないでしょう。

その幸運は偶然ではないんです!

三冊目はちょっと古い書籍ですが、スタンフォード大学の心理学者クランボルツ博士の本です。

キャリアコンサルタントの皆さんが大好きなプランド・ハップンスタンス(計画された偶発性)理論の具体的なエピソードが掲載されている本です。

プランド・ハップンスタンス理論とは、キャリアは8割が偶然性によって決まるというもので、偶然の出来事を計画された偶然性に変えるには、次の5つのスキルが必要だとされています。それは「好奇心、持続性、柔軟性、楽観性、冒険心」です。詳細は割愛しますが、とても大切なスキル(姿勢)だと感じています。

文中に出てくるエピソードはアメリカでの出来事なので、日本と対比すると「日本じゃありえん!」と理解できない部分も多々あるのですが、5つのスキルに対する考え方や姿勢を吸収するにはとても良い本だと思うし、勇気づけられる内容だと感じています。

僕は国際コーチング連盟のプロコーチ資格、国家資格であるキャリアコンサルタントを取得したので、「対人支援を仕事にしていきたい」と思っていました。

それは今でも願っている部分は大きいのですが、この本のおわりに、こんな記述があってハッとさせられました。

・将来何になるか、決める必要はない
・想定外の出来事があなたのキャリアに影響を及ぼすことは避けられない
・現実は、あなたが考える以上の選択肢を提供しているかもしれない

その幸運は偶然ではないんです! P221より

思い込みで自分の可能性を狭めている可能性があるということです。その対策は、人生の他の選択肢にもオープンになるということ。

色々なことを気づかせてくれた本でした。

おわりに

今回ご紹介した3冊は、僕のキャリア形成に対しての考え方に影響を与えたものばかりですが、すべての人に有益とは思っていません。

十人十色という言葉があるように、キャリア形成にも考え方や捉え方は様々です。「ふーん。こんな考え方もあるんだなー」くらいに思ってもらって、自分に刺さる部分だけ取り入れていけば良いのかなと感じています。

とても大好きな一文です。

年末年始の時間のある時に、ご自身と向き合ってみてはいかがでしょうか?

それでは、また✋

P.S.
来月からのセッションの受付も行ってますので、ぜひ一度ご連絡を~。


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