雲母胡粉で隈取りしていきます。絹本の特徴として裏側から彩色(裏彩色)しやすいのでモチーフにあわせてそのようにしています。
裏側
胡粉の次は葉を緑青の具で彩色していきます。
胡粉:牡蠣から精製された白い絵具です。(溶き方はInstagramに投稿してあります)
雲母:雲母(うんも、キラ)を粉末にした絵具、パールのような光沢になります。
緑青:孔雀石を粉砕し粉末状にした絵具です。
緑青の具:胡粉と混ぜて作る絵具のことを〜の具といいます。今回は白緑青の上汁と混ぜて使用しました。
絵具の前に白がつくと最も粒子が細かいという意味になります。上汁は絵具を溶いたときに出る上澄みです。
絵具は基本的に膠で溶いて水で希釈して使用します。(絵具の性質によって工程が増えることもあります。)
膠:天然の接着剤、乾燥した状態で保存するので使用するときは水でふやかして使用する。
古から伝わる素材とその使い方を繋げていきたい思っています。そして見てくださった方の心に良い変化がありますように願いを込めて…