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恋花火【さとうささら】-制作後記-

無色透名祭

ボカロ曲匿名投稿イベントと銘打たれた無色透名祭に参加されたクリエイターの皆様、お疲れさまでした。リスナーに徹されたという方々は…、お疲れさまでした。投稿された膨大な楽曲すべてに耳を傾けたという方も探せばいらっしゃるんでしょうね、きっと。(すごい…!)
去年の秋頃にorika.氏と結成したユニット「yanaka.」名義で、私も投稿者側としてイベントに参加させていただきました。タイトルは「恋花火」

恋花火
歌:さとうささら【CeVIO AI】
作詞・作曲:orika.
編曲・Mixing:yanaki Jun

後日、MV付きver.も制作いたしました。

主な変更点

ユニット曲の起点は基本的にorika.氏のデモ音源。この段階で世界観はほぼ出来上がっているので、どう彩りを添えるか考えます。
リハーモナイズだけでなく、今回デモでは 90 BPM だったテンポを 83 BPM に落としました。作曲者自身が捉えたテンポこそが最適解という持論を持つので、普段この部分に対してあまり手は加えないのですが、バラードとしてより映える仕上がりのイメージを優先して提案しました。
コード付けの面では、物語性の強い詞だと感じたので、よりドラマチックに聴こえる響きを模索しています。際立って目立つ箇所を挙げると、Bメロに入ってからの5~6小節目(1番・2番共通)。デモでは素直な循環コード(Am G | F C)で繰り返していたものを下図(G♭m7-5 Fdim7 | Em7-5 D♭dim7)のように置き換えました。

1番Bメロ抜粋

m7-5とdim7で繋いだだけの半音ベースラインですが、深みが増してサビ前のフックとなり得たのではないかと思います。

音源について

使用したプラグインをいくつか紹介します。

《Piano》

Alicia's Keys / Native Instruments

言わずと知れたKompeteに収録されているので所持されている方も多いと思いますが、初めて使ったんですよね、実は。オケへの馴染みが良く、間奏部のソロも綺麗に響いてくれました。ピアノ音源は他にお気に入りが数点あるのですが、今後使用する機会が増えるかも…?

ASCEND: MODERN GRAND / HEAVYOCITY

アウトロ部のみ「ASCEND」に差し替えています。ついつい飛び道具的な使い方ばかりしてしまいますが、とても優秀な音源だと思います。「RC-20 / XLN Audio」と「Greg Wells PianoCentric / Waves Audio」を加えて調整し、花火の音と共にノスタルジックな響きを演出しています。

《Synth Pluck》

DS Audio Thorn / Plugin Alliance

サビ~間奏・アウトロ部にかけてうっすら鳴らしているシンセ。粒立ちが良く、鳴りも立体的で存在感のある質感が気に入っています。他の楽器が影を潜めるアウトロで目立つ仕掛けとなっていますが、この音が好きと感想を伝えてくれる方が何人かいらっしゃいました。パンを振っているのは「Action Tremolo」というエフェクトを使用しています。

Action Tremolo / NoiseAsh

フリープラグインエフェクトなので、とりあえずダウンロードしておくと幸せになれるんじゃあないでしょうか。
Action Tremolo / NoiseAsh

最後に

「yanaka.」では主に編曲に徹している今日この頃ですが、自作曲作品では思い付かない発見があったりして楽しく感じています。ユニットの今後の展開としては、新曲はもちろんのこと、既存発表曲の生歌差し替えver.制作も予定しているので、楽しみにしていただけると嬉しいです。
「恋花火」で初めて私たちのことを知っていただけたという方は、よければ過去作品も御覧ください!

「恋花火」のオフボーカル音源は下記サイトにてお聴きいただけます。
マスタリング済:https://piapro.jp/t/4-Gu
未マスタリング:https://piapro.jp/t/Hy5Y

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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