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海外漫画フェスタにいく

うっk東京ビッグサイトで行われたコミッティアというイベントの一環で行われている海外漫画フェスタ。バンドデシネやグラフィックノベルが安く手に入るのでたまに出かける。
同人誌の方は全く興味なく生きてきたので、どういうことをしてるのかよく知らないが、海外漫画フェスタにフランスの出版社が三社参加していて、それである事に気がついた。

どうぶつしょうぎというゲームはご存じだろうか。将棋の女流棋士、北尾まどかと藤田麻衣子が創案したゲームだ。

北尾のことは彼女が高校生から知ってる。頭の回転がものすごく早く、なんでも器用にこなしちゃう人だ。
最初にこのプロトタイプを見せられたとき「これはなんか独特な深みが出そうだな」と思った。そのあと、彼女は獅子奮迅の売り込みを世界中で繰り返し、このゲームを普及させていったわけだが…。
「海外でどうやって売ったの?」
と質問すると
「大きなゲームショウを探してそこに行って、そこであちこち声かけて」
「知らない人に?」
「助けてくれるよ、みんな」
なんだろ。あんまりイメージが湧かなかった。


先日フランスの漫画専門学校EIMAの校長が来日した際、いろいろおしゃべりしていて、ふとフランスの漫画の持ち込みってどうやるのか、訊いてみた。
「持ち込みってのはないですね」
「ない?」
「ほとんどない」
「日本だと出版社に何度もいくんだけど」
「それ、フランスならハラスメント」
ハラスメント!  じゃあどうするの?
「コミックフェスティバルにある出版社のブースに自作を持って行きます」

海外漫画フェスタのフランス出版社ブースを見てて、ようやく北尾の話しとEIMA校長の話しがくっついた。
フランスのアングレームとかイタリアのルッカでは何十万人と集まるコミックフェスタが行われているけど、それは日本の同人誌展示即売のようなものではなく、出版社による見本市であり新人発掘の場だったんだね。ヨーロッパのように多言語が集まる地域では、他の言語圏へ自分の出版物を売り込むのも、大切な商取引になる。大きなフェスタは合理的な商取引の場であったのでした。

というわけで、本を買うだけでもはなんなんで、いろいろな国や作家に話しを聞いてきました。
スペインはかなり日本の漫画が盛んなんだけど、どういう事情があったのかなど聞けて面白かった。


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