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現場研修で地獄を見る

(Twitterはこちら → @yanagi_092)

東京海上へ入社し、私が都会慣れしていなかったこともあって、4月はパリピ&ゴリゴリ体育会系の人とは距離を置いた、ボッチな新人研修生活を過ごしており、割と辛かったです。心を閉ざしちゃった自分が悪いんですけど。

そして、4月下旬からの現場研修で、地獄を見た、、、といっても、今思えば大したことありません。ただ、当時の私にとっては大変なことだったのです。

営業と保険金支払(損害部門)の現場研修

最初は営業の現場研修です。今は、1か月くらい代理店さんに出向したり、じっくり丁寧に修業するみたいですが、私のときは3日間だけ営業支社に行きました。

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(画像はイメージです)

実家の近所にある大阪の南の藤井寺支社に、同期と2人でお世話にりました。新人2人でビビりながら支社に向かい、そこの支社長に最初に教わったことは・・・

支社長「ええか、挨拶は大きくや!」「名刺交換の数を2人で勝負せぇ!」

ぼく「あかん・・・、研修所と同じノリやぁぁぁ」(ちなみに、この支社長は後に役員になったはず)

もちろん挨拶は大事だし、新人がビジネスマナーを身に付けることは、とっても大事だと思っています(今は)。けど、当時は田舎者&モジモジ君という性格もあって、どうしても体育会的なノリが合わず、「あかん、まじで会社ミスってる、オワタ・・・」と思うようになりました。


そこで更に事件が起きます。

支社長「明日、支社で代理店さんの納会あるから、新人2人に何かやってもらおう」
支社長代理「マツケンサンバのセットを用意しておいたのですが」
支社長「それや!」


ぼく「えっと、、、よく聞こえなかったけど、何を言っているのかな(泣」

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全力でマツケンサンバ

1日目は、同期の人とマツケンサンバの練習です。しかし、僕も腹を括りました。「こういうのは、恥ずかしがったら一番さぶい、全力や。明日、仮病を使うか、そうじゃないなら全力でマツケンサンバをやるしかない。」

そして、仮病を使う根性がある訳でも無く、その日の夜は実家でマツケンサンバの練習です

おかん「さっきから何してんの?」
ぼく「マツケンサンバの練習や!これがtokio qualityや!」
おかん「あんた、一体何の会社に就職したんや・・・」


そして、2日目の夜が来ました。衣装もバッチリ着替えて、マツケンサンバの時間です。とっても緊張しながら、大勢の代理店さんの前に登場します。


オーレー♪ オーレー♪ マツケンサーンバー♪ (全力ポーズ!!)

代理店さん:うぉぉぉ(歓喜!!

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ぼく「やった、やり切ったんや! わいはマツケンや、東京海上のマツケンや!」

謎のテンションで実家に帰ったのを覚えています。今の私だったら、お客さんが喜んでくれるなら全力で率先して踊りますし、どちらかというと好きな方です(笑。しかし、大学を卒業した直後でビジネスのイメージも無いなかで、この出来事は衝撃的でした。

「これが損保営業なら、俺は嫌や、絶対に行きたくない!!」と、強く心に誓うのでした。

※最近は人事企画部も新人研修を充実させるようになったようで、今はこんなことは無いと思います。昔は全て現場任せだったので、局所的にこういったことがあったのです。


損害サービス部門に活路を見出す

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次にお世話になった現場研修は、新人に人気の無い損害サービス部門です。奈良損害サービス課に2日間だけお世話になりました。今は1ヶ月くらい損害課で本格的に修行するみたいですね。

私は「あぁ、営業は絶対行きたくないし、どうしよう。本社部門を希望したところで多分通らんし、希望が通らなくて営業になったら最悪やな。損害サービス部門はみんな嫌がってるけど、どうなんだろう。」と思っていました。

2日間の損害サービス部門の現場研修では、自動車事故の過失割合の考え方とか、自動車の構造とか、裁判例の研究とか、座学と実践がいい感じでミックスされていたもので「あれ、、、何か知的な感じでいいやん、少なくともマツケンよりは。」と感じました。


配属希望面談(人事)

「最初から本社部門に行く人は、事前に決まっているのだろう。」と思っていたので、「本社部門を第一希望にして、外れて営業に行ったら最悪や。それなら、人気の無い損害サービス部門を第一希望にして、営業配属を阻止しよう!」と思いました。

人事面談において主張したのは「過失とか考えるのが好きだから損害部門!」「直接、顧客と接することで鍛えたい」「若いうちは厳しい部門に行った方が良い」「ってか、マジ損害でお願い!」とか、思ってもいないことを口先で綺麗に並べておきました。

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(口先で損害部門への配属希望を述べる人の図)

そうして、私の完璧な?作戦により、無事に損害サービス部門への配属が決まったのでした。(今思えば、営業でも良かったなーと思ったり)


しかし、なぜこのように配属ガチャに苦心しないといけないのでしょうか。徐々に会社に対する疑問が沸いてきます。「俺は会社のコマか?」「軍隊のように会社の言うことは絶対服従なのか」「ってか、具体的な職務を考えずに、ネームバリューだけで入社してしまったな」とか色々考えるようになりました。

そして約10年後、これは日本企業の中央集権的な人事制度や、終身雇用制度と深く関係していることに気付くのでした。

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(続く)

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