
涼風青葉の口はどのようにして3Dで表現できるか~アニメ口(くち)レポート~
追記2021/5/8
色々と更新できてなくて申し訳ないです。
現状やっていることを報告しようかなと
さて話が急に飛びますがblenderで描画順を入れ替える(髪の前に眉や目が描画されるなど)方法とその性質がわかってきました。
↓このスヤリス姫も
まつ毛ビューポートで最前面に表示したいよー
— 大大大大怪獣ささやん (@YAN3dcg) November 1, 2020
blender様どうかよろしくお願いします🙇 pic.twitter.com/yNJyaw4SfL
↓こうすることができます。作ってないけど、、、
やろうとしていること
・顔と顔のパーツ(目や口など)の分離した構造(一つのメッシュにしない)にし、顔の輪郭は顔の輪郭、目は目、口は口など別々に形や位置を編集でき、互いに編集の影響を受けない(極端に言うと口をおでこの位置に持っていっても、分離してるためメッシュに歪みは出ず顔の輪郭は保たれる)
・ビューポート上での描画順入れ替えし位置と線が確認できる(レンダリングせずビューポート上で描画順が入れ替わった状態を確認できる。何度もレンダリングしなくてよくなる)
怪獣の美学を試すときが、、、
— 大大大大怪獣ささやん (@YAN3dcg) April 21, 2021
newトポロジーでいくぜ!
作っておどらせてーよー😚 pic.twitter.com/JwTEDhAgS9
よって顔はまっさらな状態になりました
はじめにブーリアン口を提案したのは描画順入れ替えができなかったので口を顔の表面上を移動させながら横まで持ってきて、口を表現するというものでしたが、描画順入れ替えができるようになったので、もう何でもありの状態になりました。やった!
描画準入れ替えができるので眉、目、鼻、口はすべて顔の中に埋めた構造に変更しました。しかもこれは背面法の上位互換と言っても過言ではありません。
背面法では面が反転するので、顔に影がかかるときシェーディングがおかしくなりますが、これを克服しました
なるほど、これがバックカリングの真の力だったわけだ
— 大大大大怪獣ささやん (@YAN3dcg) February 27, 2021
あーはん😌 pic.twitter.com/pqmePzmaF2
まつ毛だけに半透明な髪の色を乗せるって表現もできました
↓こういうやつですね
眉毛だけに、半透明の髪の色を乗せる表現
— 大大大大怪獣ささやん (@YAN3dcg) May 8, 2021
まつ毛もできるぜ pic.twitter.com/T6zRh3STJo
そして描画順入れ替えができるようなったら次は線です
じょぼぼぼぼぼぼぼ。。。 pic.twitter.com/qlG5Rd1apc
— 大大大大怪獣ささやん (@YAN3dcg) April 17, 2021
LineArtを使えば顔の中のパーツの線も確認することができました。ベイクしてない状態でグリグリ動かすには少しラグがありますが、まぁ~まだギリ許せるんじゃない?って感じです
blenderの標準機能で、
描画順入れ替えして、
埋まってるメッシュの線を
ビューポート上で、
ほぼリアルタイムで確認できる方法は
これしかないんじゃない?って状態です。他に良い方法があれば知りたいです。
もちろんレンダリング画像はビューポート上と一致します
しかし何度も言いますが、目標はレンダリングせずにビューポート上で髪に隠れた眉や目がどこにあってどこに線がでるか確認できたら良いので、レンダリングする際はレイヤー分けて眉や目を素材分けしたり、freestyleや別の方法で線を出したりすればいいと思います。(線の綺麗さは極端にガタガタしてない限りは無問題、まあ僕はLineArt...良いと思いますよグリースペンシルだから色々できますし...少なくとも超悪いって印象はないです。使いこなせてないだけ...LineArtは弱くない…いや強い!
そしてペンシルが超強いだけ)
線の素材でLineArtではなく、freestyleなど別の方法で線を出す際はLineArtの線とちゃんと一致するかが重要ですね。まだちゃんと検証してません
もう少し頑張りたいと思います
(5/8追記終わり)
君は知っているか!
君は知っているか!女性社員しかいないゲーム会社イーグルジャンプを!
アニメNEW GAME!
ゲーム会社で働く女の子たちの日常を描いたお仕事ガールズコメディ
久しぶりにNEW GAME!をdアニメストアで見ながら「NEW GAME!、4年前の作品なのか~。4年か...」と、時の流れを感じつつ
あっ!
あっ!
で、でたーーー!このタイプの口!きらら作品ってかんじだ!
きらら作品に限らず、こういった口のタイプの作品って多いですよね。
これ現状3Dでも力技で表現できるけど、もっと楽にできないかな~
てことで、今回はこのアニメ口(くち)を楽に再現する面白い方法を試してみたのでまとめてみたいと思います。アニメCG向けです。
先に言うとブーリアンで顔をぶち抜いて穴をあけるという方法で口を作ってみました。なるべく要点まとめて短く書きたいですが、まぁブログなんでね。楽しくね。書きたいね。(雑談挟んでも許して…)
方法だけ知りたい方はブーリアンとシュリンクラップで作るアニメ口から見るといいですよ
また、Blender Advent Calendar 2020 12月13日を大怪獣ささやん(https://twitter.com/yan3dcg)が担当させていただくことになりました。
よろしくお願いします。
やりたい表現とその難しさ
やりたい表現を紹介します。
まず、口の大きさについてです。↑のようにアニメの口って大きくなったり、小さくなったりして、顔のパーツとして一番面積が変わる部分だと思ってます。これをちゃんと3Dでも口を大きくしたり、小さくしたりしたい!あわよくば形も自由に変えれるようにしたいよー!のびのびとした口をめざしたいですねってのが1つ目
(ようは口を大きくしたり形を変えることで、変にメッシュが寄って発生する問題とかあるんですよ、、、それも少なくしたいですね)
次に口の位置についてですが、NEW GAME!では登場人物が勤務している会社のデスクの配置が円形なので、みんなが向き合って話すと誰かしら後ろ姿ぎみになることがあるんですよ。
そして特に再現したい口の位置がこのシーンすべて揃ってまして。斜め前からの口、横からの口、そして斜め後ろからの口です!(金髪の娘のようなやつ)
そもそもこの口の描き方がおかしいよ!ぷんすか!ぷんすか!って議論は、今回はやめましょ。(どーどー)
話を戻して、、、この斜め後ろからの口ってかなりアニメでは出てくる(とぼくは思ってる)んです。これを3Dで再現すると口をかなり横側に寄せる必要があったりします。このときにおおきな顔面崩壊が起こる可能性があり、かつ、鼻から顎先のきれいなシルエットを保つことは簡単ではないと思うんですよ。(多分、経験積まないとパパッとはできないと思う。)
顔面崩壊が起こることは別に悪いこととはまったく思ってないんですが(まぁアニメCGだと仕方ないよね~って感じ)、顔面崩壊が起こることでメッシュが無理に寄って変な影ができたり、内頬が貫通して出てきちゃったりすることってあると思うんですよ。
だからといって、メッシュが無理に寄らないように注意して口の形を作るとなると多分、口の大きさとか形とか抑え気味になったりして、↑上のような生き生きとした口(~←うにゃうにゃした部分とか)にならなくて難しか~ってなりますね。
以上、やりたい表現の紹介と口の形とか位置を再現するのって難しいよねって話でした。
でもこれって、口が顔のメッシュに拘束されてるから難しいわけで、、、(伏線)
アニメ口ってどうなってんの?
次にこのアニメの口ってどうなってんの?って話をしたいと思います。
アニメって口どういう工程で描いてるのかな~と調べてみたりして、福笑いだ!と思ったんですよ。(まあ、当たり前か、、、)
先に顔のシルエットが用意されていて、その上に口をのせるかんじです(よね?)口に限らず画的に気持ちいい場所にパーツを配置してくことで魅力的な表情を生み出してるのかもしれませんね。
理屈じゃねー!ここに口があると気持ちいいんだ!
(この位置に口があるのおかしいんだよな~と考えるよりも、アニメキャラってこういうもんだよね~と、許容したほうが縛られずに変な方法思いついたりします笑、3D脳を捨てた末路です
まあ、何が言いたいかと聞かれれば、「許しの心、大切!」ってことですね笑)
で、アニメで口を描く工程で気付いたことというか、こう解釈すると次に進めそうってのがありまして、、、
口が2つあるんじゃね?と
赤点線の口(正確には口内というか、口の形を決める部分)と、青点線の口(口のシルエット決める部分、唇とか)
今まで白点線の部分をつなげて作ってたんだけど、繋げなくてもいいかもねって考えはじめます。口は口、顔は顔でお互いが影響を与えずに編集できたらいいねと思い後述するブーリアンとシュリンクラップで口を作る方法を思いつきました。
別に今回紹介する方法をめちゃくちゃ推してるわけではなくて、ほんとうに3D を2Dアニメの口に寄せるんだったら、3D でやるときは口を分離するみたいな考えのほうが楽かもね~だって福笑いなんだもんっていうのがぼくが言いたいことですね。
宝石の国はコンポジットのときに口の画像をのせてたり、ハイスコアガールは板ポリに画像を貼るような福笑い方式だったような気がします。これもある意味顔と口が分離してるとも言えるような気がします。そしてどちらも良い作品ですよね、好きです。
突き詰めていくと3D を2Dに寄せる必要ってあるの?みたいになってくるんだけど、そんなことはいいんだよ!3D 、2D関係なくただ良い作品を作りたいだけなんだよ!泣
意味のあるなしじゃない、ぼくがやりたいからやるんだ~って強く言えるようになりたいですね笑(結論、自主制作最高!)
話を戻して、まあ、分離することで口はトポロジーに依存せず、他のメッシュに影響をあたえず、自由度がましそうですね
(分離することによって、自由度が増し良い結果を生み出すことがあるのでよく自分はぶっさしモデリングとかしますね、耳とか)
ブーリアンとシュリンクラップで作るアニメ口
お待たせしました。
今回試した方法はシュリンクラップでボーンを顔の表面上で動かし、ブーリアンで顔に穴をあけるという方法です。(別に目新しい方法ではないし、多分ぼくが思いつくくらいので、誰かしら先にやってるよねと常々自分に言い聞かせながらも面白かったものは共有したい!てことで、共有させてください。)
↑イメージまさにこれです
特定のカメラに対して理想的な口を作れます。(なのでアニメCG向けですね)
てことで、作り方の動画作りました。簡単なモデルで仕組みを説明したいと思います。
https://yan3dcg.booth.pm/items/2599667
↑動画の口をboothで公開しましたので試してみたい人はどうぞ!
涼風青葉は唇のシルエットがあまり描かれないキャラだったのですが、唇のシルエットがあるキャラでも、一応この方法は使えます。(後日書きます、、、ごめん泣)
ちゃんと斜め後ろからの口も表現できて、満足してます。
(この顔配布できるように頑張りたい!)
今ブーリアンとシュリンクラップで作るアニメ口についてまとめてるんだけど、波モディファイア追加したら「アワワ...」みたいな口できたので書くことが増えました🙄 pic.twitter.com/SiW1D8sXzF
— 大怪獣ささやん (@YAN3dcg) December 12, 2020
ブーリアン元である口のメッシュが口の形を決めているので、こいつを色々いじるといろんな口の形を再現できそうです。波モディファイアをくわえたり、ノイズテクスチャでディスプレイスメントさせたりと応用できそうで、オラ、ワクワクすっぞ!
しばらくこの方法で色々やってみたいと思います。多分、弱点とかも出てくると思うのでそれについても書きたいですね。
結局オートリグプロにコンストレイントがたくさんついてるから重くなるだけで、ブーリアン部分は軽いんじゃないのかな~
— 大大大大怪獣ささやん (@YAN3dcg) May 8, 2021
しかもブーリアンは面を閉じるか、板ポリなら厚みをつけることをすれば飛ばずに安定するんだよなー
ということをぼくは知っている pic.twitter.com/Jvu2dGHy8A
blenderのブーリアンすごい!
てことで、また来週あたりに書きます!(ん~年明けかも)←すいませんもうちょいかかります5/6追記
明日は月曜日、、、月曜日ちゃんと出勤みんなで乗り切ろう!おわります。
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