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なぜBtoBビジネスに「顧客事例コンテンツ」が必要なのか? 〜売る、よりも売れる。〜

先日、朝礼にて営業マンからこんな声が上がりました。

「今月の売上目標まで、まだ足らない。売上向上のために、何かいいアイディアないかな?」

よくよく話を聞いていって、顧客事例資料の作成を提案するとさっそく取りかかることになりました。今後セールス資料として活用予定です。


SNS広告やBtoBマーケティング界隈でよく見かけるようになった「顧客事例コンテンツ」ですが、そもそもなぜ必要なのでしょうか?わざわざ時間、工数をかけてまで。

弊社の状況を例にとり、改めて顧客事例コンテンツの必要性とメリットについて考えてみたいと思います。


売上上げるために、いいアイディアない?

冒頭でも触れたように、弊社の顧客事例コンテンツ作成は営業のこの一言から始まりました。

その場にいた他部署のメンバーからいろんな個別、具体なアイディアが飛び交い、セールス方法や他部署連携など、多くの“売るため”のアイディアが出てきました。そのどれもが、その部署、その人ならではの意見でとても勉強になった一方で、僕の感想は1つでした。

「マーケティング不足…では?」

つまり、顧客視点に立って売る前の段階に施策を打つことで、“売れる”状態作りにもっと注力すべき、あるいは注力できる余白がまだあると思ったんです。


コントロールできる「買わない理由」に着目

マーケティング不足を感じた背景をもう少し具体的に書かせていただきます。

まず、営業マンと弊社みんなの総意として「売上を上げたい」があります。売上を上げるためには、顧客に自社の商品を求めていただき、買っていただくことが必要です。では、そのために何が障害になっているのか。

営業場面における顧客の気持ちになって考えてみました。


まず、営業の場面では、顧客はまだ弊社サービスを知らない状態(未認知顧客)と仮定します。弊社からのご案内やメール等から、LPやHPをたどって調べる程度はしている方はいるかもしれません。

その後、弊社の営業マンからの説明や提案を受けて、その顧客の状態は「認知・未購入顧客」になります。弊社としては、この方を購入顧客にしたいところ。

しかしながら、前向きに検討いただいたとしても提案が通らない、買っていただけないということは何かしら顧客が「買わない理由」を持っているということですよね。その理由の中には、弊社側でコントロールできるものもあればそうでないものもある。

このうち、コントロールできる「買わない理由」はないかと考えて行き着いたのが、BtoB商談における購入検討者のリスク回避思考でした。


顧客が想像するリスクを払拭できるか。

世間一般的に知られた大手企業、あるいは直近でニュースに取り上げられたサービスでもない限り、顧客としては営業を受けて初めてその会社、サービスを知ることがほとんどでしょう。

営業シーンにおいて、この認知度の差は顧客からの信用・信頼度の差につながっていると思います。

《大手企業の営業シーン》
・普段から目にしている
・ブランド力=信頼 / 信用がある

《弊社の営業シーン》
・営業の場面で初めて知る
・信頼 / 信用0からスタート

こうして考えると、営業マンに課された第一のミッションはシンプル。「弊社」「弊社の営業マン」「弊社サービス」への理解・信用を得ることです。


アイスブレイクで距離を縮め、サービスの紹介をし、ヒアリングをしながら「御社が活用するならば…」とイメージを膨らませていく。やがて、話が弾み始め、当初0スタートだった信用・信頼が構築されていく。

会社のこともサービスのことも理解はできた。使用するイメージもなんとなく思い浮かんだ。営業マン的にはそろそろクロージング…と思い始める頃、その時はやってきます。

「とはいえ…購入して失敗したら嫌だな。」

購入金額が大きく、ステークホルダーが多いBtoBの世界では、購入した後のリスクを考えることは当然です。むしろ、そこを考えないことの方がリスク。ということは、逆に(極端に言うと)ここで顧客が想像しているリスクを軽減できる情報を提示できなければ売れないということ。

そこで登場するのが、「顧客事例コンテンツ」です。

「こんな使い方があるよ」「こんな成功例があるよ」と伝えてあげることで、顧客はより具体的な使用イメージを思い浮かべることができるようになります。そして、「買って損をしたくない」という後ろ向きな思考よりも「使ってみたい」「欲しい」という気持ちの方が優位になってくる。


その他、顧客事例コンテンツを1つ作ると、次のようなメリット・効果も生まれます。

・誰でも具体事例を語れるようになる。
 →全体の営業力の底上げ

・教育コンテンツになる。
 →営業人材教育

・DL資料化できる。
 →リード獲得導線に   etc...


こうして考えてみると、効果的な顧客事例コンテンツの作成・活用を行うことで、より“売れる”状態を作ることができ、営業マン一人ひとりの“売る”ための日頃の努力や工夫がより結果に結びつきやすくなる絵が浮かびます。


最後に

今回は、実際に日常の中にあった弊社の例をもとに、BtoBビジネスにおける顧客事例コンテンツの必要性について改めて考えました。

次回は、顧客事例コンテンツを作成するときに意識しているポイントを書かせていただきたいと思います。

キーワードは、「顧客事例のコンテンツ化」

具体的には、弊社で行っていることの中から、顧客事例として取り上げる既存顧客の選び方や顧客事例コンテンツの制作フロー・todoなどをご紹介することでお役に立てればと思います。

今後ともよろしくお願いします^^


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