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「LINEで言えばいいや。」なんて、もう思いたくない。


目を見て、

気持ちを込めて、

言えているだろうか。


「ありがとう」



家に友だちが遊びに来てくれた。

ご飯を食べて、話をして、笑いあった。


「よしっ。そろそろ帰ろうか。」


楽しい時間は、いつもあっという間だなあ。


「ありがとね〜。気をつけて〜。」


ぼくは、そう言って見送った。



みんなが帰ったあとに、ふと思った。


「もっと言わなきゃいけないことがあったんじゃ . . . 。」


ご飯、すごく美味しかったよ。ありがとう。

片付けしてくれて助かったよ。ありがとう。

来てくれて嬉しかったよ。ありがとう。


「まっ、LINEでいっか . . . 。」



. . . ?  本当にそれでいいのかな。

「なんで、帰り際に言えなかったんだろう。」

急に後悔の波が押し寄せてきて、苦しくなった。



LINEのようなツールを使い始めてから

目を見て、気持ちを込めて、

「ありがとう」と言うことが減った。


「ありがとう」なんて、いつでも言える。

  あとで、LINEで送ればいいや。


いつからか、そんな風に思うようになってた。


「本当に、それでいいのかよ。」

ドンッ!と、一突きされたような感覚が

ふいに胸に . . . 。



目を見て、

気持ちを込めて、

素直に言おう。




− end −


最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

僕は、いま囲炉裏を持って全国を歩き回るための準備をしています。


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