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金沢の地酒を愉しみたいあなたへ。貸切タクシーでめぐる酒蔵ツアー

「2回目の金沢旅行。さて、どこへ行きますか?」 

 主要観光地が近隣エリア内にまとまっている金沢は、初めての旅行で定番の観光地をすべて周ってしまった方も多いはず。四季折々の美食を求めて金沢を再訪したものの、「次はどこへ行こう?」と頭を悩ませるリピーターさんにぜひおすすめしたいのが酒蔵ツアーです
 個人での酒造見学を受け付けていない蔵も多い中、今回は2軒も酒蔵を回れる贅沢な体験ができました。。本記事では、貸切タクシーをチャーターして2軒の酒蔵と金箔専門店を巡るJR金沢駅発着のツアーをご紹介します。(提供:株式会社 トラベル・アイ)

※金沢百万石まつりの開催に伴い、実際のツアーとは異なる旅程で取材を実施しました。
※本ツアーの添乗員による同行はございません。

武内酒造さんは今回スケジュールの都合で伺えませんでした。

福光屋で酒造りと日本酒を学ぶ

 最初の目的地として伺ったのは、1625年創業と​​金沢で最も長い歴史を持つ日本酒酒蔵「福光屋」。加賀鳶(かがとび)をはじめとする数々の日本酒のラインナップの他にも、発酵食品や日本酒を使った美容製品の開発を手がける酒蔵です。
金沢駅から車で約15分とアクセスのいいロケーションも特徴のひとつ。現地では、仕込み水の採水体験と日本酒造りのビデオ視聴。そして、日本酒の試飲体験をご案内いただきました。


美味しい日本酒の基本はお水から

 福光屋の日本酒は「恵みの百年水」という仕込み水で造られています。百年水とは、霊峰白山の麓からおよそ百年の歳月をかけて磨かれ、福光屋の地下に辿り着いた水のことです(金沢大学理学部による地質調査に基づいています)。この硬質の水を使用したお酒は金沢の海の幸とも相性抜群な辛口でキレのある日本酒になるそう。

第一次世界大戦ぐらいの時の水です

金沢で最も伝統のある酒蔵は昔からベンチャーマインドだった

 こちらは昭和初期に実際に使用されていた福光屋の看板。当時からイギリスの品評会で受賞歴があり、電話が普及し始めたばかりの頃から電話注文を受けていたりと、かなり革新的。
 江戸時代に加賀百万石の城下町文化に磨かれた福光屋は、お酒造りにも新しいマーケティング手法を取り入れるベンチャー企業気質でもあったのです。

看板の左下には当時3桁だった電話番号が

プレミアム銘柄の試飲

 現在福光屋では酒造内の見学は実施しておらず、試飲の前に日本酒造りの行程を解説するビデオを視聴します。
 金沢の美しく雄大な自然とともに造られる日本酒造りの様子は映像越しでもまさに圧巻!後に続く試飲に期待が高まります。

脚付きグラスはRIEDEL社と共同開発。

酒造の方の丁寧な解説付きで複数の銘柄を楽しめる試飲は酒造ツアーの醍醐味。今回は3種類の銘柄を3種類の酒肴と合わせていただきました。一緒に出していただいた和らぎ水は先ほどの百年水です。

左:加賀鳶 純米大吟醸 吉祥
筆者が3種類の中で最も好みだったのがこちら。華やかで繊細な香りと棘のないすっきりした後味は、日本酒初心者さんにもおすすめ。なんとフランスのコンペティションでも受賞している銘柄です。

中:蔵元限定 純米大吟醸 金澤
純米大吟醸らしい香りと、鼻に抜けるアルコール感が爽快な後味のギャップが楽しい銘柄。合わせる料理を選ばない優等生な日本酒という印象ですが、蔵元でしか入手できないので気に入ったら迷わずに購入すべし。

右:百々登勢 五年 長期熟成純米酒
思わず「日本酒っぽくない!」と口にしてしまうような珍しい純米酒。味わいは日本酒ですが、長期熟成によるワインらしくもありウイスキーらしくもある芳醇な香りが楽しい銘柄です。熟成期間が50年を超えるものは100万円の値がつくほどの価値になるそう。

試飲とは思えないほどの満足感

酒肴は左からあけがらし(醤油や麻の実を混ぜたもろみ味噌に似た調味料)、みりんを使った羊羹・酒粕を練り込んだクリームチーズ、酒粕グラノーラ。同じ酒蔵で造られたお酒とその原材料を使った酒肴がマッチしないはずがありません。どの組み合わせも違った印象で、素敵なマリアージュで飽きない試飲体験となりました。

 福光屋が展開する食品は、お酒以外にも美容や健康に気を遣う人向けに開発された発酵食品が大人気で、各種メディアやインフルエンサーに取り上げられることもあるそうです。一部の商品は福光屋オンラインストアでも購入が可能です。

試飲は店舗内で行われるため、気に入った銘柄はそのまま購入することが可能です。

箔座本店で金沢の伝統工芸に触れる

 次に訪れたのは、金沢の金箔メーカーとして伝統を誇る「箔座(はくざ)本店」。金箔の製造から商品開発と販売を行っている企業です。観光地であるひがし茶屋街などにも路面店を構える箔座ですが、本店は繁華街から少し離れた場所にあり、ゆっくりとお買い物を楽しめることが特徴です。

約4万枚の金箔が輝く「黄金の茶室」

 日本の伝統的な木造建造物を伝承する上で欠かせない技術として、2020年に箔打ち紙に手漉き和紙を用いてつくられる「縁付金箔(えんつけきんぱく)」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。
 技術を後世に伝えるための一環として1990年に箔座本店内に作られた「黄金の茶室」はまさに圧巻。一見の価値があります。

みているだけでも楽しい黄金の茶室(中には入れません)

重なり合った金箔が格子模様のように出ている様子もとても綺麗。わずか1/10,000mmの厚みの金箔を丁寧に張り合わせる繊細な作業はまさに職人技です。

金箔工房が併設されていて製造工程も見学が可能

取材時(土曜日)は作業の実施がありませんでしたが、普段は作業の様子も見学可能です。
​​縁付金箔を作る職人さんは年々減少していて、現在箔座に在籍する職人さんはわずか19名。後継者を育て、技術を守ることが重要視されています。

 箔座本店では、縁付金箔の歴史や製法などを展示として紹介しています。自社製品の開発・販売の他に、中尊寺金色堂や西本願寺などの歴史的建造物の修復に金箔を手がけていることを資料を通して知ることができます。

見るだけでも楽しい!箔座で購入できる商品の数々

店内で扱う商品はインテリア・アパレルファッション・食品・食器など、多岐にわたります。店構えも重厚で、高価格帯ばかりを扱うお店なのでは…?と懸念される方もいるかと思いますが、安いものは数百円からあり、1万円以下で取り扱っている商品も多く、筆者のようなアラサー女性でも手が届きやすい価格帯で安心してお買い物を楽しむことができました。ここでは、筆者が気になったアイテムを2点ご紹介します。

金箔をあしらった製品を幅広く展開しています。

料理用金箔 ぱっきん箸
2膳 540円(税込)https://www.hakuza.com/c/foods/pakkinchopsticks/0601010202

 お箸を割ると、中からフワッと金箔が舞うという粋な演出ができる割り箸。金沢ではお祝いの席で親しまれているようで、宴席に華を添える役割を果たしてくれます。お正月に向けて、家族へのお土産用に購入しました。

ぐい呑み 輝
11,000円 https://www.hakuza.com/c/tableware/drinkingvessel/0406040105

 銅製品の着色を手がける「モメンタムファクトリー・Orii」と箔座のコラボレーションでつくられたぐい呑み。青銅ならではの色合いが美しいことはもちろん、不純物を除去してくれると言われている銅のはたらきにより、一層日本酒が美味しくいただけそうです。

解散は金沢駅で

今回の取材では「福光屋」と「箔座」の2箇所を巡りました。このツアーは、帰りも金沢駅での解散なので旅程に合わせて柔軟に組み入れることが可能なツアーです。
2回目の金沢旅行にもぴったりのツアーなので、お酒が好きな方同士の旅行の際にはぜひ参加してみてくださいね。

「旅行ツアータイトル」ツアー詳細

■参加条件
20歳以上限定・1組2名以上

■価格(1名あたり)
2名:16,800円
3名:12,800円
4名以上:10,800円
消費税込の代金です。送迎・見学/試飲・旅行保険を含みます。

■実施期間
2023年3月11日(土)~ 11月30日(木)
月・水・木・金・土・日曜

▼お申し込みはこちらから
https://travel-ai.net/kanazawa-sake/

【番外編】あわせて巡りたい!金沢のおすすめスポット

​​ツアー会社担当者おすすめの居酒屋
 美味しいお店は地元の方におすすめを聞くのが一番!ということで、本ツアーを企画された日本酒通の担当者さんにおすすめを伺ったところ、JR金沢駅から徒歩5分の醍醐をご紹介くださいました。

 魅力は希少銘柄を含む全国約400種の日本酒の飲み放題プランだそう。金沢の名産品と一緒に楽しむことが可能です。連絡をした時にはすでに満席だったので、事前に予約をしてから行くのがおすすめです。

外観から相当な種類の日本酒を扱っていることがわかります

■店舗概要

店名   :酒粋 醍醐 
住所   :​​石川県金沢市安江町19-4
電話番号 :050-5571-4186
営業時間 :15:00~24:00 (L.O)23:00

▼食べログからのネット予約が可能
https://tabelog.com/ishikawa/A1701/A170101/17009374/


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