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ワイ「三角関数って、要らなくね?」

ある日の我が家

ワイ「なぁ、娘ちゃん」

娘(6歳)「なぁに、パパ?」

ワイ「三角関数って、要らなくね?」
ワイ「高校で教える必要なくね?」
ワイ「社会に出てから、役に立ったことないんやけど」
ワイ「そんなことより、物事を分かりやすく伝えるスキル・・・」
ワイ「そういうのを重点的に教育したほうが」
ワイ「社会に出てから、よっぽど役に立つと思うんや」

娘「うーん」
娘「全然同意できないね」
娘「だって、三角関数は色んなものに使われてるみたいだよ」
娘「例えば・・・」

  • GPS

  • コンピュータ・グラフィックス

  • 音声処理、画像処理

娘「他にも色んなことに使われてるみたいだよ」

ワイ「まじか」
ワイ「死ぬほど役に立っとるやんけ」

娘「そう」
娘「だから、さっきのパパの意見は」
娘「バイアスだらけのゴミ意見だね」

ワイ「ぐぬぬ・・・」
ワイ「バイアスだらけって、つまり」
ワイ「偏った意見ってことよな?」
ワイ「ワイのどこが偏ってるっていうんや・・・」
ワイ「ワイはいつでもフラットやで・・・!」

娘「偏ってるよ」
娘「それがパパのいい所でもあるけどね」

ワイの偏り

娘「パパの考え方が、どんな風に偏っているかというと」

  • プログラミングに関する記事を書くのが好き

  • 難しいことを、分かりやすく書くことを大事にしている

  • そればかりに夢中

  • それによって、ある程度の評価もされている

娘「↑こんなところだね」

ワイ「え、それって偏ってんの?」

娘「そうだよ」
娘「普通の人は・・・」

難しいことを、分かりやすく伝えるにはどうすればいいんや・・・
「分かりにくい」とは、いったい何なんや・・・
なぜ人は「分かりにくい」と感じるんや・・・
何がポイントで「分かる」んや・・・

娘「↑こんなことばっかり考えないよ」
娘「パパ、そればっかり考えてるじゃん」
娘「人の記事を読んだときも、内容どうこうより」

  • 伝え方が分かりやすいかどうか

娘「↑その話ばっかり」

ワイ「ああ、そうかもなぁ」

娘「パパは、分かりやすく伝えることに、けっこう固執してる」

ワイ「言われてみれば、そうやなぁ」

娘「まぁ、素敵なことでもあるんだけどね」
娘「でも、そのせいで、副作用が出てる」

ワイ「副作用?」

ワイの副作用

娘「分かりやすく伝えること、それを大事にし過ぎるあまり」

「分かりやすく伝えること」こそ正義や・・・!
それ以外、あんま興味なし・・・!

娘「↑こうなってるわ」

ワイ「た、確かに・・・」

娘「でも、それはいいことでもあると思うの」
娘「夢中で自己研鑽できていて」
娘「それによって、成果も出てるからね」

ワイ「そうやね」
ワイ「分かりやすいプログラミングの記事を書いて」
ワイ「それがバズったおかげで」
ワイ「会社からも・・・」

会社「広報効果がありました!」
会社「特別手当を振り込みます!」

ワイ「って、合計100万円くらい貰えたしな」

娘「で、評価されたことで良い気になって」
娘「もっと夢中になってるでしょ?」

ワイ「せやで」
ワイ「でも、そのバイアスのおかげで良いことづくめやん」
ワイ「むしろええことやん」
ワイ「そもそも人間は・・・」

  • 苦手なことに夢中になり続けるのは非効率

  • 得意なことを愛するほうが効率的

ワイ「↑こういう考え方を、本能的に持ってるんちゃうかな」
ワイ「バイアスを持ってしまう本能を」

娘「そうかもね」
娘「だって、そういう本能があれば・・・」

  1. 得意なことを頑張る

  2. 成果が出る

  3. 嬉しくてまた頑張る

  4. また成果が出る

娘「↑こういう、良いサイクルになるもんね」
娘「生き延びる上で有利な考え方だろうし」
娘「本能に刻まれているのかもね」

じゃあ、それでいいのでは?

ワイ「じゃあ、それでいいやん」
ワイ「何がアカンの?」

娘「うーん」
娘「誰かが大事にしてるものを否定してほしくない、って感じかな」

「分かりやすく伝えること」こそ正義や・・・!

娘「↑この気持ちを持つのはいいんだけど」
娘「それが行きすぎて」

それ以外、あんま興味なし・・・!

娘「↑こっちの気持ちが強くなっちゃって」

「分かりやすく伝えること」以外、あんま価値なくね?

娘「↑こうなりかけてるよ」

ワイ「う、自覚なかったけど」
ワイ「そうなってんのかもな・・・」

娘「パパ、さっきも・・・」

ワイ「三角関数って、要らなくね?」

娘「って言ってたじゃん」
娘「それに、この間も・・・」

ワイ「スポーツって、意味なくね?」
ワイ「どっちが勝っても、どっちでもよくね?」
ワイ「健康のためなら、筋トレだけすればよくね?」

娘「↑とか言ってたよね」

ワイ「せやね」

娘「でも、実際スポーツって」
娘「世界中の人を熱狂させてるじゃん」
娘「野球の試合を見て、盛り上がって」
娘「そのおかげで次の日の仕事を頑張れる・・・」
娘「そういう人、たくさんいるんだよ?」
娘「そういうものが、意味がないわけがなくない?」

ワイ「ぐぬぬ・・・」

娘「パパの存在の方が、よっぽど意味ないよ」

ワイ「おい、言いすぎやろ」
ワイ「でも、娘ちゃんの言う通りやな・・・」
ワイ「ワイは・・・」

  1. 分かりやすく伝えることが得意

  2. 成果が出るから、嬉しくて続ける

  3. どんどん夢中になっていく

  4. 「分かりやすく伝えること」こそ正義・・・!

ワイ「↑こういう風に、だんだん偏っていったのかもなぁ」
ワイ「そして、その副作用というか、反作用として・・・」

  1. スポーツが苦手

  2. 成果が出ないから、できるだけやらない

  3. どんどん興味がなくなっていく

  4. 「スポーツって、要らんのちゃうか?」

ワイ「↑こういう風にもなっていったんやろうなぁ」
ワイ「でも、どうすればいいんやろ・・・」
ワイ「ワイ自身としては・・・」

ワイ「スポーツって、要らんのちゃうか?」
ワイ「ワイが苦手だからそう言いたいんじゃなくて」
ワイ「本心から、要らんと思う」

ワイ「↑こういう風に感じるねん」
ワイ「娘ちゃんに言われてみて、やっと」

ワイ「あれ、バイアスかも?」

ワイ「って気づいたけど」
ワイ「本心で思ってるように感じるねん」
ワイ「ワイにとっては真実やねん」

娘「そうだね」
娘「脳が感じたことは、その人にとっては真実だもんね」

ワイ「せやねん」
ワイ「もう、心がそうなってしまってるわ・・・」

自然と湧いてくる思いに罪はない

娘「別に、思うことは悪いことじゃないと思うよ」
娘「心は自由だから」
娘「ただ、言葉に出す前に考えてほしいかな」

ワイ「〇〇って、要らなくね?意味なくね?」
ワイ「あれ、またバイアスかかってる?」
ワイ「本当に必要ないものなんかな?」
ワイ「本当に意味ないんかな?」

娘「↑こう、いったん立ち止まって考えて欲しいの」

ワイ「えぇ・・・?」
ワイ「自分のバイアスに、自分で気づけってこと・・・?」
ワイ「無理やろ・・・」

娘「パパには無理かもね」
娘「自分が物事をどう認知しているかを、客観的に認知する・・・」
娘「認知認知するから、メタ認知って言うんだけど」
娘「そのメタ認知能力が、パパにはないからね」

ワイ「そ、そうね」

ワイの特性まとめ

  • 人生において、特に重視していることや、得意なことがある場合に、それ以外のものが軽く見えてしまう

  • 自分にとってあまり必要ないことや、苦手なことを「価値のないもの」と感じがち

  • メタ認知能力、なし

〜おしまい〜

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