言葉は曖昧で、だから美しい。

はじめて来日したカナダ人の友達と、夜の首都高をドライブした。彼女はスカイツリーをみて「クリスタルみたいだね」と言った。彼女はアーティストで、私は彼女の言葉の選びがとても好き。彼女の言葉えらびには、いつもはっとさせられる。

過去に苦い思い出があり、私はスカイツリーをあまり好きになれずにいた。でも彼女のひとことで、私はすこしスカイツリーを好きになれた。

ある友達は私のことを「言葉に重き置くひと」と言った。私が思っているよりはるかに、言葉は曖昧なものらしい。だから私は些細な言葉を大きく捉えて傷つきやすい。良くも悪くも言葉に対して否応なく敏感に反応してしまう。

一方で、今回の彼女のひとことは、
小さな言葉が私のなにかを、ポジティブに変化させてくれることもある、
と教えてくれた。

言葉は曖昧で、だから人はときに傷つき、ときに励まされる。
この繊細さを、人間らしいな、美しいな、と思った。