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もっと自分に優しくなっても、いいんじゃない。

他人に対しては優しくあれるのに、自分に対しては優しくなれない。

他人のいい所は見つけられるのに、自分のいい所は見つけられない。

他人は導けるのに、自分は導けない。

こんな特徴を持つ人が世の中にはすごく多いなあと思います。

すごく、すごくもったいないって思うんです。特に、自分という存在を愛することが難なく出来るはずの環境に身を置いているのに、していないのはもったいないなと思います。

自分に対して優しくなれないと、相手に向けられる優しさにじんわりとした「あたたかさ」を醸し出すことが難しくなんじゃないかなと。


自分に優しくなれないのってなんでだろう、と考えた時にやっぱり大きいのは自分に対して自信がない/少ないことではないでしょうか。

自信がある人は、自分に対していい意味で寛容になれていると思います。

頑張れる自分も自分。頑張れない自分も自分。

美しい感情を持つ自分も自分。どす黒い感情を持つ自分も自分。

良い面も悪い面も、自分であるということ。その自分を愛すること。

これが出来てはじめて、自分にも相手にも思いやりがある優しさを手向けられるのではないか、と思います。


とはいえ、いきなり自分に優しくなってみよう、愛してみようとか言われてよくわからないかもしれないので、2つ突破口を用意してみます。

できそうな方をまずは1つだけ選んでやってみるのが良いと思います。何個も同時に手を出して、結局うまく行かず、また自信を失くしたら本末転倒です。とりあえず、ここで1度「あ、うまくいったかも」と感じる成功体験を積んで、自信を手に入れるための1歩目を踏み出そうとすることをおすすめします。

それでは突破口をお伝えします。

①自分のいいところを聞いて、素直に受け入れる

特に自分にはいいところなんてないと思っている人におすすめです。

自分の親しい人にいいところを聞いて、素直にそれを受け入れましょう。

友達、恋人、家族、先生。誰でもいいです。自分のことを1番理解してくれているであろう人に、「僕/俺/私のいいところって何だと思う?」と聞いてみましょう。言われたことをすべて素直に受け入れましょう。大事なのは、言われたことに対して変に謙遜したり、否定しないことです。

聞く意図をちゃんと事前に伝えた上で、誠実さを持って聞くと、相手も素直になって真剣に考えてくれると思います。

冒頭にも述べたように、自分のいいところは言えなくても、他人のいいところは言える人は多いのできっと大丈夫です。いいところを言ってもらったら、相手のいいところをお返しするとあったかくなれると思います。

あなたは自分が思っているよりもいいところや出来ることが多くあります。それを素直に受け入れられれば、自信を持つことは案外容易いかもしれません。自分を愛せるようになる1つの切り口かもしれません。


②自分の中の「理想・目標」の基準を意図的に下げる

完璧主義で、なかなか自分のことが認められない人におすすめです。

自分に理想や目標を課す/課されることは仕事の場だけではなく、日常の様々な場面で存在していると思います。

今月中に◯Kg体重落とす、インスタのフォロワー△人達成する、もっとかっこよく/可愛くなるetc...

上のように様々な理想や目標を自分に課しています。そして、SNSの普及によって閉じていて見えなかった部分が、透けて見えるようになりました。

「自分の生活は誰かに見られている」という認知の無意識的な自覚により、自分に対して求める基準が膨らんでいるのではないかと思います。自分にとって、「完璧」の基準が時代が進むにつれ上がっているのではないかと考えています。


でも、そもそもなんで「完璧」な状態を目指すんでしょうか?

きっと自分にとって、「完璧」な状態が幸せであるから、という旨を答える人が多いと思います(ちなみに自分もその1人でした)。


ですが、本当に「完璧」な人っているんですかね?

いないと思います。完璧そうに見えるあの上司も、先輩も、友達も弱い面や出来ないことはあるんです。そしてその弱い面や出来ないことは、あなたにとっては弱い面でなかったり、出来ることであるという現象が往々にして存在しているとも思います。

幸せになるためには、無理のない範囲で誰かと共に自分の理想を追求し、共創することが重要なのではないか、と考えています。人によって幸せの形は違います。ですが、人の幸せの源流にあるのはこの思想である、という仮説を僕は持っています。

自分が思う理想や目標は高くてもいい。だけど、大切なのは、最初から高みや完璧を目指さないことだと考えます。

自分の理想や最終目標から逆算をして、今自分が何が出来るのか?ちょっと頑張ればできそうな射程の中に旗を立てて、その旗を取りに行く。取れたら、自分を褒める。そして、次の旗を立てる。

壊れない範囲で自分の殻を破り続ける。壊れて、しんどくなりそうだと思ってら1度立ち止まる。

自分を赤ちゃんだと見立てて、丁寧に育ててあげることが「完璧」に限りなく近づく1番の近道であり、自分を愛せるようになる切り口かもしれません。


余談ですが、自信の持ち方を学ぶ機会があまりないのは、今の日本教育の微妙な点だと思います。江戸幕府の初代将軍が言えることや、二次関数の問題が解けることも大事かもしれません。ですが、自分に自信を持つためにはどうすればいいのか?自分を好きになるためにはどうすればいいのか?といった問いは枝葉の知識よりも遥かに価値があるのではないでしょうか。

これからの先が見えない不安定な社会で生き抜くためには、ほどほどにブレない、自分という存在を運用するための軸を無理なく形成するということが重要であると考えています。そのためには、前提として自分に対する健全な自信があること・自分を愛していることが必要条件のように思えます。

今を生きる私たちに課すべき「宿題」は自分を好きになるための突破口を描く/描いてもらうことであると思います。


もっと自分に優しくなっても、いいんじゃない。








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