キミとねこ。— NANAMIとあめ—
目の前にいるだけで、幸福感を与えてくれる猫。人間と同様に、猫によってそれぞれの個性があるのも可愛いところ。「キミとねこ。」では、そんな猫たちと愛らしい飼い主を紹介します。
今回はモデル、そしてアイデザイナーとして活躍するNANAMIさんと、「あめ」が登場。好奇心旺盛なおてんば娘「あめ」と、その様子をやさしく見守るNANAMIさんの穏やかな日常の一コマを覗いてみました。
友人の付き添いで出会った「あめ」
出会いは半年ほど前に、近所に住む友人が見つけた保護猫の投稿がきっかけでした。千葉県で保護犬と暮らすご夫婦の方が、雨の日に姉妹の子猫が二匹で保護されたというのを友人が見つけて、一緒に見に行ったんです。私はすでに自宅で一匹猫を飼っていたので、あくまで友人の付き添いという気持ちだったのですが、一目見たらもう心を掴まれてしまいました。
友人はもともと一匹しか飼えないと言っていたので、姉妹の子猫を近所で引き取れたらいいよねということで、その日のうちに迎え入れることになりました。
保護された日の天気を名前に
保護されたときに雨が降っていたことから、夫はつゆという名前を候補にあげていたのですが、とある漫画に出てくる「つゆちゃん」というカエルのキャラクターのイメージが私のなかで強くて却下に(笑)。話し合いの末、シンプルに「あめ」と名付けました。
好奇心旺盛で人が大好きな「あめ」
保護されていたときは本当に小さくて、手のひらサイズ。こんなに小さな猫に私も初めて接したのですが、「あめ」は全然緊張することもなく、我が家でも最初からのほほんとしていました。反対に3つ上の「まる」の方がすごく警戒をしていましたね。
人も大好きで、引越し屋さんや宅配業者の人がくるとすぐに足元ですりすりしちゃうくらい。「まる」のことも最初からこの家にいることを理解しているようで、今では姉妹のように仲良くしています。
大変だったのは、人一倍食い意地が強いところ
いつも食卓やキッチンに登ってはつまみ食いしようと機会を伺っています。ラップをかけていても破って食べてしまうし、肉や魚が入っていた食品トレーのニオイを嗅ぎつけてゴミ袋から引っ張り出したり……。最近は落ち着いてきましたが、ご飯を食べているときも目が離せないのでそこは少し大変でしたね。
夫婦の間が「あめ」の定位置
「あめ」はゲージから出したその日から、夜になると私たち夫婦の間に入ってきて毎日寝ています。寒くなってきてからはより一層甘えん坊で、何をしていてもひっついてくるのでたまらなく愛おしいです。猫と暮らすようになってから、一緒にいたいあまりおうちで過ごす時間が増えました。
最近では旅行先で無意識に「あめ」と「まる」の存在を確認して、「…あれ、いない?」となることもあるくらい大きな存在になっています。
「あめ」によって引き出された、「まる」の魅力
二匹でいつもじゃれあっているのを見ていると、「あめ」が手加減なしに向かっていくのに対して、そばで見ていても手加減しているのが分かるくらい「まる」は優しいんです。お気に入りのおもちゃで遊んでいても、絶対に「あめ」が先に飛びついてくるんです。「まる」は少し離れた場所からあめのことを見守っているのですが、本能的に体がうずくのか、一生懸命行かないように自分を押さえているんです。「あめ」を飼うことで、「まる」の優しさを知ることができてよりいっそう愛おしさが増しました。
「あめ」にとっても「まる」はしっかり者のお姉ちゃん
普段はやんちゃな「あめ」ですが、「まる」のことは目上の存在だと認識しているようで、一緒に使っているトイレでも「あめ」は自分の排泄物をいつもきれいに隠すんです。ご飯は年齢別のカリカリをそれぞれにあげているのですが、気づけばお互いに交換していることも。「あめ」は子猫用なので栄養が多くて太りやすいのか、「まる」のほうがどんどん太ってきちゃって、今ではトトロのようなシルエットになっています(笑)。
キャラクターもおてんばな妹としっかり者のお姉ちゃんというような、思い描く理想の姉妹って感じ。猫って縄張り意識が強いイメージがあったので、多頭飼いをすることに初めは不安もあったのですが、うちは仲良くやっているので家族に迎え入れて本当に良かったなと思っています。これからも姉妹で仲良く変わらず過ごして欲しいですね。
プロフィール
NANAMI(ななみ)
1994年10月17日生まれ。モデル兼「HOME」アイデザイナー。モデルとしてファッション誌から美容誌まで幅広い媒体に出演し、インスタグラムのフォロワー数は現在約40万人。感度の高いライフスタイルやファッションの発信で注目を集めている。
スタッフクレジット
photo:Kyohei Hattori
edit&text:Mikiko Ichitani
Produced by MCS(Magazine House Creative Studio)